2026/06/11
防災・危機管理ニュース
5年目に入ったロシアのウクライナ侵攻で、ロシア占領地の面積が2カ月連続で減少している。ウクライナが衛星通信や人工知能(AI)を活用したドローン戦で優位に立ち、前線を押し戻している可能性がある。
米シンクタンク「戦争研究所」によると、ロシア軍は4~5月、計約397平方キロの占領地を失った。ロシアが支配地の拡大に失敗したのは、同国西部クルスク州をウクライナ軍が越境攻撃した2024年8月以来という。
転換点となったのは、米スペースXが今年2月、ロシア軍に対し、衛星通信網「スターリンク」の使用を禁じたことだ。ウクライナ政府が認可した端末以外は通信が遮断される仕組みで、ロシア軍の前線の指揮系統に混乱が生じたほか、ドローンの精密爆撃も困難になったとされる。
一方、ウクライナ軍は今年に入り、前線から約30~200キロ後方を対象とした「中距離攻撃」を強化した。ウクライナ国防省によれば、弾薬庫や補給路など前線を支える重要インフラを集中的に破壊し、ロシア軍の攻勢維持を困難にしている。
ウクライナ軍が中距離攻撃に使用するのは、最先端のAI搭載ドローン。標的に近づくと、遠隔操作から自律飛行に切り替わるため、電波妨害の影響を受けづらいとされる。カメラ映像で敵を自動的に識別して自爆攻撃を仕掛ける。
ウクライナ国防省は、ロシア軍の防空システムを最重要標的と位置付ける。3月以降、計81基を撃破したとし、防空網に穴をあけることで「さらなる中・長距離攻撃の可能性を生み出している」と説明している。
〔写真説明〕ウクライナ北東部ハルキウ州の前線付近で、ドローンの飛行準備に当たる同国の兵士=2025年9月(EPA時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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