ハラスメントに至る夏場の罠
第21回:夏季のコンプライアンス強化を考える
本田 茂樹
現在の三井住友海上火災保険株式会社に入社、その後、出向先であるMS&ADインターリスク総研株式会社での勤務を経て、現職。企業や組織を対象として、リスクマネジメントおよび危機管理に関するコンサルティング、執筆活動を続ける一方で、全国での講演活動も行っている。これまで、信州大学特任教授として教鞭をとるとともに、日本経済団体連合会・社会基盤強化委員会企画部会委員を務めてきた。
2026/07/08
これだけは社員に伝えておきたいリスク対策
本田 茂樹
現在の三井住友海上火災保険株式会社に入社、その後、出向先であるMS&ADインターリスク総研株式会社での勤務を経て、現職。企業や組織を対象として、リスクマネジメントおよび危機管理に関するコンサルティング、執筆活動を続ける一方で、全国での講演活動も行っている。これまで、信州大学特任教授として教鞭をとるとともに、日本経済団体連合会・社会基盤強化委員会企画部会委員を務めてきた。
気がつけば今年も半分が過ぎ、一年の後半戦がスタートしました。ただ、この季節は、暑さのせいでよく眠れなかったり、夏バテで業務に集中できなかったりすることが起こります。あらゆる意味で、気持ちが緩みがちな季節ですから、気の緩みを正し気持ちを引き締める観点から、今回は夏季のコンプライアンス強化を考えます。
(1)職場内部でのハラスメント
ハラスメントの防止措置は、企業に法的義務が課されているにも関わらずハラスメント事例は後を絶ちません。
夏場にパワーハラスメントリスク(注1)が高まるのには、理由があります。酷暑による疲労や体調不良で、イライラを感じてしまいがちです。また、サービス業や小売業では、夏季の繁忙期が続く中、お盆前後にはさらにスタッフ不足が重なってしまい、部下にあたってしまうなどのことも考えられます。
パワーハラスメントは、対面だけに限ったことではありません。オンライン会議で集中力が落ちると、思わず言葉が荒くなり、きつい言い方になりますので注意が必要です。
セクシャルハラスメント(注2)についても、この季節は暑気払いや花火大会などの行事が増えることもあり、酒席で「軽口」や「冗談」のつもりが度を越してセクシャルハラスメントになってしまうこともあり得ます。
また、夏はクールビズということもあり、露出が増え、無自覚な発言がトラブルに発展することもありますから服装に関するコメントは慎重にしなければなりません。
ハラスメントは、人との信頼関係を一瞬で壊すものです。「気の緩み」では、決してすまされない行為です。いつも以上に丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
(注1)パワーハラスメント
(注2)セクシャルハラスメント
(2)ハラスメントに関する新たなリスク
ハラスメントに関する新たなリスクとして、求職者に対するセクシャルハラスメント対策が、2026年10月1日から義務化されていることも押さえておきましょう。
これは社員の「性的な言動」により求職者等による求職活動等(注3)が阻害されるものを指します。
なお、求職活動には、OB・OG訪問や、インターンシップへの参加など、人事部門以外の社員も関係しますから、注意が必要です。
(注3)求職活動等
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