【ニューデリー時事】ネパール東部ラスワ郡で26日に起きた大規模な土石流による洪水で、観光当局は日本人5人を含む国内外の観光客403人と連絡が取れていないと明らかにした。警察によると死者は少なくとも157人に達した。他に被災地住民ら多数が行方不明となっており、捜索や救助活動が続いている。
 在ネパール日本大使館は「外務省本省と邦人の安否を引き続き確認中」と説明した。隣接する中国チベット自治区シガツェの被害も甚大で、中国国営中央テレビは「3人が死亡し、265人が行方不明」と伝えた。ネパール側の発表と重複があるかは分かっていない。
 不明の観光客403人のうち、地元ネパール人は62人。外国籍者で最多はインドの133人。次いで米国47人、オーストラリア34人、英国33人など。多くはチベット自治区にある複数の宗教の聖地への巡礼ツアーに参加していた。
 同自治区からラスワ郡へ流れるボテコシ川沿いの集落が壊滅的被害を受け、橋などのインフラや水力発電所も損壊。発電所作業員も犠牲となったもようだ。
 ネパールのカナル外相は議会で、地震が雪崩を引き起こし洪水につながったとの情報があると述べた。しかし、米地質調査所(USGS)によれば、被災地付近で26日朝に計測された揺れは地震ではなく、「地滑りによって起きた」とする分析結果を公表した。
 シャハ首相はSNSで、被災者の救出や治療などに全責任を負うと強調。「私たちは災難時に団結するべきだ」と国民に呼び掛けた。 
〔写真説明〕26日、ネパールと中国チベット自治区の境界付近で、若い男性を救助する軍用ヘリ(ネパール軍提供・AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)