モーター大手ニデックは4日、会計不正に続き、品質不正も認定する調査委員会の報告書を公表した。10月末には「特別注意銘柄」の指定解除に向けた東証への内部管理体制確認書の提出期限が迫っている。再生を目指す同社にとって大きな痛手となった。
 第三者委員会は今年4月、会計不正による純利益の水増し額を1607億円と認定。さらに今回、調査委が社内調査で判明した品質不正を検証した結果、844件の不適切行為を確認した。
 岸田光哉社長は4日の記者会見で「上場維持の確保に強い意志を持って取り組んでいる」と強調。全社を挙げた風土や制度、業務プロセスの抜本的な改革を進める構えを示した。しかし、始まったばかりの改善策の効果が上がっていると証明するのは難しく、残された時間も少ない。
 調査委は、品質不正が起きた構造的な問題点として、実態に見合わない業績目標の設定など「会計不正と同じような問題が横たわっている」と指摘。背景には、創業者で長年グループを率いた永守重信氏による現場への過度なプレッシャーがあったと分析した。
 東証は、監査法人が有価証券報告書について「意見不表明」としたことなどを問題視している。内部管理体制確認書の内容が不十分と判断されれば、上場廃止の可能性も現実味を帯びる。
 また、現旧経営陣の法的責任の検証も課題だ。永守氏は2025年12月に代表取締役グローバルグループ代表を辞任。今年2月には名誉会長も退任した。同社はその後、3月に役員責任調査委員会を設置。損害賠償請求などを行うべきか判断する姿勢を示している。株主からも、現旧経営陣への責任追及を求める提訴請求が相次いでいる。 
〔写真説明〕品質不正問題に関する調査報告書が公表され、記者会見するニデックの岸田光哉社長=4日午後、東京都千代田区

(ニュース提供元:時事通信社)