生活のあらゆるシーンで、個人情報の入力が不可欠な場面が増えている(写真:Adobe stock)

はじめに

ECサイトの利用、QRコード決済の利用、配車アプリの利用など、いまや日常生活のあらゆる場面で、アカウントの作成・取得が求められます。その際には、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、クレジットカード情報など、個人情報を含む情報の入力・登録が不可欠です。それらの情報については各企業が厳重に管理しているものと信じるより他にありませんし、実際に、責任ある企業は多大な費用をかけて、強固なセキュリティを構築しています。

しかしながら、そういった企業においても、不正アクセスなどにより個人情報が漏えいしたというニュースは後を絶ちません。個人情報が漏えいした場合において、企業には各種の対応をとることが義務づけられている場合があります。

今回は、個人情報の漏えい時の対応【前編】として、企業に求められる対応のひとつである報告・通知(個人情報保護法26条)について、取り上げてみたいと思います。

個人情報保護法26条

個人情報保護法26条は、個人情報取扱事業者に対し、個人データが漏えい等(漏えい、滅失、毀損)その他の個人の権利利益を害するおそれが大きいものとして個人情報保護委員会規則で定める事態が生じた場合において、原則として、個人情報保護委員会への報告(1項本文)と、本人への通知(2項本文)の義務を定めています。

当該規定に関し、各文言の意義(定義)は次のようになっています。なお、表中のGLは「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン (通則編)」(個人情報保護委員会・平成28年11月 (令和8年6月一部改正))を指します(以下、本文中も同じ)。