公正取引委員会は28日、関東地方のマンション大規模修繕工事を巡る談合で、「リノシスコーポレーション」(大阪市)と「翔設計」(東京都渋谷区)の設計コンサルタント会社2社と、工事会社40社の独禁法違反(不当な取引制限)を認定し、うち37社に計約16億円の課徴金納付を命じた。

 談合を認定したのは、関東1都6県の計171カ所の工事。マンションの大規模修繕工事を巡り、公取委が行政処分を行うのは初めて。

 公取委は38社に再発防止を求める排除措置命令も出した。

 他に違反が認定されたのは「長谷工リフォーム」(東京都港区)や「シミズ・ビルライフケア」(同中央区)、「富士防」(神奈川県横須賀市)など。課徴金額が最も多かったのは「伊勝」(横浜市)で計約3億8000万円だった。

 公取委は、各社が遅くとも2021年秋から昨年3月までの間、マンション計171カ所の修繕工事で、事前に受注予定業者を決めるなどの談合を行ったと認定した。それぞれの受注額は1億~10億円程度で、総額は約310億円に上った。受注業者は、受注額の約5%を「情報料」などとして設計コンサルに支払っていた。

 受注予定業者は、業者の公募や見積もり合わせをする前に決定。設計コンサルは、管理組合が希望する工事価格などの非公開情報を工事会社側と事前に共有し、受注予定の会社が選ばれるように誘導していた。 

 工事額は、管理組合が決めた予定価格の範囲内にほぼ収まっており、談合によって費用がつり上げられたかは不明。ただ、予定価格の算出根拠となる建物の診断や修繕工事計画の作成を、本来担う設計コンサルではなく、受注予定業者が行っていた例もあった。

 公取委に対し、各社は談合をした理由を「長年やっていたため」などと説明したという。

 公取委の処分を受け、各社はコメントを発表。リノシスコーポレーションは「命令を厳粛に受け止めている。再発防止と信頼回復に努める」、伊勝は「公正かつ適正な事業活動を徹底する」などとした。(了)

(ニュース提供:時事通信 2026/09/28-18:20)

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