採用活動を巡るセクハラの防止措置も10月から義務化される。近年は、中途を含めた採用活動の通年化に加え、優秀な学生の獲得に向けたインターンシップ(就労体験)も活発で、人事担当以外の社員が学生などと接する機会も増えている。社員一人ひとりに自社の対策方針を周知し啓発する必要があり、企業は対策を急いでいる。
 面会は第三者の目が入るオープンな場所で、飲酒を伴う形では行わない―。KDDIは採用活動時の面会場所などのルールを、会社のホームページに明記した。採用希望者と接する社員にはマニュアルや説明会で個別に周知する。東北電力も、面談場所や連絡時間帯などを定めた基本方針を策定。セクハラに加え、他社への就活終了を強要する「オワハラ」なども行わないとした。
 相談窓口を採用希望者らへ周知することも義務化される。メンタルヘルス不調の予防事業を手掛けるパソナセーフティーネット(東京)は、臨床心理士などによる相談窓口の受託や、ハラスメント研修を行うサービスを昨年3月から始めた。企業に被害を訴えることで採用に不利になると心配する求職者もいるため、「公平・中立な立場で専門家が対応する」(担当者)という。これまでに大手企業を中心に400件以上の問い合わせが寄せられた。
 厚生労働省の下平佳子ハラスメント防止対策室長は「採用セクハラの被害者は社外の人間。新しいケースで、中小企業ほど対策が遅れがちだ」と指摘。必要な対策を記したパンフレットをホームページで公開するなど、対応を呼び掛けている。 
〔写真説明〕採用活動を巡るセクハラ防止措置の義務化で、企業は対策を急いでいる(イメージ)

(ニュース提供元:時事通信社)