2019/04/10
ニュープロダクツ
インターネットイニシアティブ(IIJ)は10日、千葉県白井市で建設を進めていた「白井データセンターキャンパス(白井DCC)」の第1期の完成と5月1日からの稼働開始を発表した。免震床や非常用発電機のほか、非常用発電機が作動するまでの冷却など停電対策を充実させている。
白井DCCは敷地面積が約4万平方メートル。計画全てが竣工すると最大延床面積約8万平方メートル、設備収容は約6000ラックとなるが、今回完成の第1期は約1000ラック分。データ量の増大やクラウドなどIIJサービスの拡大に加え、21カ所ある同社利用のデータセンターの集約も見越し、島根県松江市に続く自前のデータセンターとして整備した。
ラックが置かれるフロアは免震床とした。重油を燃料とした72時間稼働の非常用発電機も設置。低コスト化とCO2排出量の削減も狙い、機器冷却のため外気を利用したほか高効率機器による空調を整備した。環境省の補助事業である2018年度「業務用施設等におけるネット・ゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)化・省CO2促進事業」にも採択された。冷却水の10トンタンクが3基あり、水を溜めていれば停電時、非常用発電機が作動するまでの約5分間も冷却を行えるようになっている。
警備にはALSOKのロボットも導入。巡回のほか薬剤によって火災の初期消火も行う機能がある。IIJの勝栄二郎社長は10日に行われた竣工式で「データセンターの集約のほか、大口客の誘致も進めたい。新サービス提供のため実験も行う」と述べた。
■ニュースリリースはこちら
https://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2019/0410.html
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com:斯波 祐介
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月23日配信アーカイブ】
【4月23日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:南海トラフ地震臨時情報を想定した訓練手法
2024/04/23
-
-
-
2023年防災・BCP・リスクマネジメント事例集【永久保存版】
リスク対策.comは、PDF媒体「月刊BCPリーダーズ」2023年1月号~12月号に掲載した企業事例記事を抜粋し、テーマ別にまとめました。合計16社の取り組みを読むことができます。さまざまな業種・規模の企業事例は、防災・BCP、リスクマネジメントの実践イメージをつかむうえで有効。自社の学びや振り返り、改善にお役立てください。
2024/04/22
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年4月16日配信アーカイブ】
【4月16日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:熊本地震におけるBCP
2024/04/16
-
調達先の分散化で製造停止を回避
2018年の西日本豪雨で甚大な被害を受けた岡山県倉敷市真備町。オフィス家具を製造するホリグチは真備町内でも高台に立地するため、工場と事務所は無事だった。しかし通信と物流がストップ。事業を続けるため工夫を重ねた。その後、被災経験から保険を見直し、調達先も分散化。おかげで2023年5月には調達先で事故が起き仕入れがストップするも、代替先からの仕入れで解決した。
2024/04/16
-
工場が吹き飛ぶ爆発被害からの再起動
2018年の西日本豪雨で隣接するアルミ工場が爆発し、施設の一部が吹き飛ぶなど壊滅的な被害を受けた川上鉄工所。新たな設備の調達に苦労するも、8カ月後に工場の再稼働を果たす。その後、BCPの策定に取り組んだ。事業継続で最大の障害は金属の加温設備。浸水したら工場はストップする。同社は対策に動き出している。
2024/04/15
-
動きやすい対策本部のディテールを随所に
1971年にから、、50年以上にわたり首都圏の流通を支えてきた東京流通センター。物流の要としての機能だけではなく、オフィスビルやイベントホールも備える。2017年、2023年には免震装置を導入した最新の物流ビルを竣工。同社は防災対策だけではなく、BCMにも力を入れている。
2024/04/12
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方