2016/05/13
スーパー豪雨にどう備える?
地震への対策に比べ、洪水など水害に対する対策は遅れている。受電施設や非常用発電機は浸水すれば当然、機能を失う。高所に場所を移す、止水板、防水扉、防水壁を設けるなどのハード対策に加え、できれば本社に参集できなくなった事態も考え、代替となる対策本部や、代替生産拠点なども考慮しておきたい。大規模な対策ができない中小企業でも、まずはハザードマップを活用し浸水のリスクを把握した上で、例えばパソコンやサーバー、重要な書類が浸水しないよにうしておく地震と同様に数日間は建物内部で過ごせるような備蓄をしておく、避難先や避難方法を確認しておく早期退社や出社のルールを決めておく、停電で電話が使えなかった時のために顧客や従業員との間で連絡方法を決めておく、保険の加入状況を確認しておく、などやるべきことは多い。今回の鬼怒川の決壊でも、「BCPの策定に伴い従業員や顧客との連絡方法を決めておいたことで不要な心配をせずに済んだ」「サーバーや重要書類の被災を免れたことで大きな支障が出なかった」「保険(水災特約)に加入していたこで被害をカバーできた」など、事前の対策が被災後の明暗を分けている。
編集部注:「リスク対策.com」本誌2015年11月25日号(Vol.52)掲載の連載を、Web記事として再掲したものです。(2016年5月16日)



スーパー豪雨にどう備える?の他の記事
おすすめ記事
-
-
月刊BCPリーダーズ2025年上半期事例集【永久保存版】
リスク対策.comは「月刊BCPリーダーズダイジェスト2025年上半期事例集」を発行しました。防災・BCP、リスクマネジメントに取り組む12社の事例を紹介しています。危機管理の実践イメージをつかむため、また昨今のリスク対策の動向をつかむための情報源としてお役立てください。
2025/10/24
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/10/21
-
「防災といえば応用地質」。リスクを可視化し災害に強い社会に貢献
地盤調査最大手の応用地質は、創業以来のミッションに位置付けてきた自然災害の軽減に向けてビジネス領域を拡大。保有するデータと専門知見にデジタル技術を組み合わせ、災害リスクを可視化して防災・BCPのあらゆる領域・フェーズをサポートします。天野洋文社長に今後の事業戦略を聞きました。
2025/10/20
-
-
-
走行データの活用で社用車をより安全に効率よく
スマートドライブは、自動車のセンサーやカメラのデータを収集・分析するオープンなプラットフォームを提供。移動の効率と安全の向上に資するサービスとして導入実績を伸ばしています。目指すのは移動の「負」がなくなる社会。代表取締役の北川烈氏に、事業概要と今後の展開を聞きました。
2025/10/14
-
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方