中国でももはや賄賂は悪事とされ、防止への取り組みが求められています

■隙を作らないことが大事

日本には、「郷に入っては郷に従え」ということわざがあります。当然中国にやってくる日本人駐在員の方も、このことわざを基に「中国に来たのだから、中国のしきたりに従わなくては」と心して来られる方が多いことでしょう。ましてや海外駐在が初めてという方はなおさら、中国と日本のギャップを見つける度におのずとこの言葉が頭をよぎり、「そうだ、そうだ。郷に従わなくては」と中国のしきたりとか慣習に合わせようと努力されることでしょう。

しかし、ここに落とし穴があります。

この「郷に従う」をどのように解釈するのかによって、対応が180度変わってしまうという危険性があるためです。

前回のコラムでは「総経理(現地責任者)が交代する機会を最大限に活用し、利益を上げるやからがいる」という話をしました。今日はその対処法について述べる約束をしておりますが、まずはこの「郷に従う」ということをしっかりとご理解いただく必要があるため、前振りとして説明させていただききます。

よくちまたでは、「中国には賄賂の習慣があり、これは一種のビジネスの潤滑油として作用している」というまことしやかな都市伝説があります。いや、実際に存在するので都市伝説とはいえないでしょうが、そのような慣習が「存在した」ことは事実ではあります。何故カギカッコかというと、現在ではその存在がほぼなくなりつつあるためです。

さて、この「賄賂の習慣」を日本から来た駐在員はどう解釈し、どう対応すべきなのでしょうか?

一般的な日本人的発想では、「賄賂は潤滑油なのだから、ある程度は大目に見るべき」と考え、「あるべきもの」として見て見ぬふりをすること、ある程度放任することが多いようなのです。しかし、これは消極的な対処法でしかなく、全くもって性悪説の中国では用をなさない対処法であり、最悪の場合、会社の秩序も崩壊させてしまうほどの悪なる力を持つようになってしまいます。

性悪説の社会では、そのように解釈するのではなく、「なくてもいいようにする」にはどうしたらいいかと考えて対処を取るべきなのです。実際に、賄賂の習慣があった時代にも、賄賂とは縁のないビジネスを行っている企業も存在しているのです。そこら辺のノウハウを日本人はよくよく研究し、性悪説の社会でどうやってそれらの悪弊を抑制したかを知る必要があるということでしょう。

至極簡単に言えば、贈収賄をする「隙を作らない」仕組みを作るということになります。

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