2016/12/20
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
東京都23区内だけの下水道であっても、下水道管の延長は約1万6000km と長いため、仮に、東日本大震災の場合と同じ2.3%の被害率であっても、下水道応急対策か必要な下水道管の延長は368km に達してしまい、確認・復旧に時間がかかることが想定されています。東日本大震災は津波で流失した家屋も多かった上での2.3%です。想定外も起こり得ます。
いつ確認、復旧できるかわからない問題にどうやって対応するかというと、こちらのマンションの事例が参考になります。
http://www.risktaisaku.com/articles/-/525?page=2
まず、マンション自主防災組織として、震度5弱以上の地震が発生した際には、排水系統の点検が全て完了するまでトイレを含む風呂や台所などの生活排水の使用を全面禁止にした。
これは仮に一時的に排水が利用できたとしても、地震により配管がずれたりしていた場合、下層階の住居に水漏れなどの被害をもたらす恐れがあるからだ。また、同マンションは津波警戒区域内にあるため、災害用トイレは津波リスクが去るまで設置しないとしている。
津波リスクが去った後、マンションで備蓄してある災害用トイレをマンションの庭に設置する。「ソフィアステイシアは8000回~1万回対応の大型トイレを4基のほか、マンホール直結タイプのトイレを10基備蓄してある。これでマンション居住者1000人が1日8回使用しても、10日から2週間は対応できる」と安部氏は胸を張る。
トイレットペーパーは各家庭で備蓄し、災害用トイレを利用するたびに各自持参するものとした。また、夜間はトイレ警備班が巡回警護、部外者のトイレ利用を原則禁止にするなど、徹底した取り組みを施している。
「個人で携帯する携帯用トイレ、家庭で使える簡易用トイレ、そしてマンションで備蓄する災害用トイレと、それぞれ時系列に合わせて用途に応じた備蓄が必要。さらに訓練で実際に組み立ててみるなど、トイレの事業継続をMLCPの最重要課題として取り組んでいる」(安部氏)。
立地条件やマンションの状況によって対策は異なります。マンション住民に特殊技能がある人がいて、備蓄がなくてもすぐ確認修理できるという所もあるかもしれませんし、もっと深刻な事態に対応すべきところもあるかもしれません。
あらかじめ、しっかり話し合っておく事。それが正解のない災害時、臨機応変に対応する指針となると思いますが、いかがでしょうか?
8、備蓄する量は?
確認・復旧に時間がかかるとして、備蓄はどれくらい用意すればよいでしょうか?下水道復旧想定の30日を目安に用意できれば安心ではありますが、お金もかかります。
1週間用意するとして×家族人数×トイレに行く回数・・としても、かなりの数ですよ!
7日分×3人家族だとして×6回(女性が5回〜10回)だとしても=126枚!!!
家族によって共有できるのは誰と誰なのかというリアルな問題も確認しないといけないかもしれません!
職場だと・・準備されてますか?
9、最後の手段の自作は仕組みを知っていたら可能・・だけど・・
災害用トイレは、仕組みがわかっていたら自分で作り出すことができます。仕組みは、防水素材と吸水素材を使っているということです。オムツも生理用品も同じ仕組みで作り出せます。ビニール類とオムツやペットシーツの高分子ポリマーなど、吸水材が原料になります。ポリマーがなくても、布や新聞紙などの吸水できる素材があれば自作は可能です。アウトドア流防災術では、仕組みを知っていると作りだすことができることをお伝えしています。
ただ・・・ですね。製品化されているもののほうが、使いやすいです。自作は最後の手段として、知っておいていただきたいですが、トイレで安心できないとストレスがたまり、病気になる方もいますので、初動の災害用トイレだけは購入しておくほうがおすすめとお話ししています。
ちなみに、「レジ袋でおむつを作る方法」は以下でご紹介していますので、ぜひご覧ください。
■「家庭を守れない人に組織は守れない」~生活の言葉で防災を語ろう
http://www.risktaisaku.com/articles/-/528
10、どこに置く?汚物
さて、災害用トイレの中に閉じ込められた汚物ですが、これをどこに置くか考えておかないと災害時に迷います。
前回も登場したCommunity Crossing Japanの吉高美帆さんが指摘するのは、職場での問題。家族なら、お風呂に置いたケースも少なくないですし、外に置くことも可能な家もあるかもしれません。しかし、職場となると・・どうします?個室の社長室?あらかじめ、考えておく必要ありますね・・。
マンションでは、介護中の方、乳幼児を育てている方は、汚物対策のプロフェッショナルです。最新情報はそこから得られます!つながりづくりと話し合い、大事ですね!
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