2020/03/30
ロックフェラー財団100RCに見る街づくりのポイント
サンフランシスコが抱えるチャレンジ
地震
今後30年の間に、マグニチュード7.0クラスの地震がサンフランシスコ周辺で発生する確率は76%と予想されています。1989年にサンフランシスコが属するカリフォルニア州北部で発生したロマ・プリータ地震はマグニチュード6.9の規模でしたが、震源地はサンフランシスコ市からは少し離れていました。にもかかわらず、サンフランシスコには大きな影響があったため、よりサンフランシスコに近い場所で地震が起こった場合の備えを万全にする必要があります。
気候変動
毎年夏になると、アメリカ西海岸の干ばつに関するニュースが流れるのをご記憶の方もいらっしゃるでしょう。この干ばつは、気候変動によるものと考えられています。水不足の一方で、ゲリラ的な豪雨の機会が増えている実態もあります。二極化する自然現象への対応は待ったなしの状況です。
海面上昇
サンフランシスコはアメリカの西海岸に面しており、2100年までにおよそ1.7メートルの海面上昇が予測されています。海岸沿いのウォーターフロントが影響を受けるだけではなく、人々の生活スタイルに大きな変化を及ぼすと考えられることから、何らかの対策が必要でしょう。前述の通り、今後、市の人口は100万人を超えると予想されているため、住居エリアが浸水することは避けなくてはなりません。
老朽化するインフラストラクチャー
道路や水道、橋といった物理インフラにとどまらず、食料サプライチェーンやソーシャルネットワーク、住宅供給などもインフラとして捉えています。耐久期間を過ぎてもまだ修繕や交換が追い付いていない物理インフラがあります。時代の変化にともなって人々のニーズも変わります。例えば、古いままの交通システムでは変化する市民のニーズに応えていくことができません。
社会的不平等
サンフランシスコではこれまで、政策の中で平等性や公平性を掲げ続けてきましたが、これらが達成されたことはないと判断しています。社会的公平性や社会的包含性(インクルージョン)の実現は、市が持続的な成長を続ける上で重要と考えています。
住居購入のハードル(アフォーダビリティ)
サンフランシスコ市民のおよそ45%の人々が、世帯収入の3割を超える住居費を支払っていることが分かっています。一方で、住居費は上がり続けており、これから新たにサンフランシスコ市内で住宅を購入することは至難の業となっています。サンフランシスコを構成する多くの市民にとって、住宅費の高騰は異次元のレベルに到達しようとしています。
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