写真を拡大 (出典: BCI / Coronavirus Organizational Preparedness 4th Edition 表紙)

本連載ではこれまで3回、BCMの専門家や実務者による非営利団体BCI(注1)が実施した、新型コロナウイルス対応に関するアンケート調査の結果を紹介してきたが(注2)、5月1日に第4回調査の結果が公開された。読者の皆さまの中には「またか?」と思われた方もおられると思うが、こちらとしては引っ込みがつかなくなってしまった感じもするので、本稿ではその第4回の調査報告書を紹介させていただく。

4回目の調査は前回調査から約2週間後となる 4月27〜29日に行われており、52カ国の247人から回答を得ている。

皆さま既にご承知の通り、パンデミックの進行/収束状況はそれぞれの国・地域によって異なるが、多くの国・地域において感染拡大防止のための外出規制などの施策が長期化していることもあって、規制の解除やパンデミック後を視野に入れた回答が増えてきている。

中でもリモート会議については、第2回調査の時点でほとんどの組織に導入されているが、本報告書においては、これがいつ対面の会議に戻るのか、もしくは戻さずにリモート会議を使い続けるのかに今後も注目していくと言及されている。

図1は「パンデミックで新たに使い始めたITを、業務形態が戻った後も使い続けることを計画している」という設問(注3)に対する回答の結果である。そのような計画をしている組織は第2回から徐々に増え続け、第4回では約7割に達している。

写真を拡大 図1. 設問「パンデミックで新たに使い始めたITを、業務形態が戻った後も使い続けることを計画している」に対する回答結果(出典:BCI / Coronavirus Organizational Preparedness 4th Edition をもとに筆者作成)