2017/09/20
防災・危機管理ニュース

東京都は19日、中央区晴海に整備される2020年東京オリンピック・パラリンピック選手村におけるエネルギー事業予定者に東京ガス、JXTGエネルギー、パナソニック、東芝の4社によるグループに決定したと発表した。代表者は東京ガス。水素ステーションのほか、パイプラインも整備し街区に水素を供給。災害時のエネルギー自立も図る。
選手村は大会後には空いている土地に高層マンションや商業棟も整備し、事業が終わる2024年度には約5650戸の街となる計画。水素ステーションが設置され、燃料電池自動車や燃料電池バスへだけでなく、パイプラインを使い実証実験でない実用段階では国内初となる街区への水素供給も実施。建物に純水素型燃料電池を置き、商業棟のほか住宅棟の共用部で使う電気や熱を水素から作る。
水素活用でCO2フリーの環境面のみでなく、万が一災害時に系統電力の供給が途切れても、エネルギー自立が商業棟や住宅棟に置かれた純水素型燃料電池への水素供給による発電で行えるメリットがある。また水素ステーションがあることで燃料電池自動車や燃料電池バスが普及し、これらからの非常時の電力供給も見込める。
都によると今回応募したのは東京ガスを代表とする1グループのみだったという。大会期間中は水素活用に関する都のプレゼンテーションにも協力する。
■ニュースリリースはこちら
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/topics/h29/topi029.html
■関連記事
「水素で五輪選手村をレジリエンスな街に」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/3040
「五輪機に東京の防災力を世界に発信」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/3150
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
- keyword
- 東京五輪
- 東京オリンピック・パラリンピック
- 東京都
- 選手村
- 晴海
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/10/14
-
-
-
-
トヨタ流「災害対応の要諦」いつ、どこに、どのくらいの量を届ける―原単位の考え方が災害時に求められる
被災地での初動支援や現場での調整、そして事業継続――。トヨタ自動車シニアフェローの朝倉正司氏は、1995年の阪神・淡路大震災から、2007年の新潟県中越沖地震、2011年のタイ洪水、2016年熊本地震、2024年能登半島地震など、国内外の数々の災害現場において、その復旧活動を牽引してきた。常に心掛けてきたのはどのようなことか、課題になったことは何か、来る大規模な災害にどう備えればいいのか、朝倉氏に聞いた。
2025/10/13
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/10/05
-
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方