2017/11/14
防災・危機管理ニュース
NPO法人・耐震総合安全機構(JASO)は9日、「あきらめないマンション耐震改修~耐震診断を終えた住民が欲しい、次のステップ」と題したシンポジウムを東京・文京区のすまい・るホールで開催した。マンション耐震化の段階的工事や改修資金などに関する講演が行われた。
住宅金融支援機構の城野敏江・まちづくり業務部長は機構が提供する管理組合向けのマンション共用部分リフォーム融資について紹介。耐震改修金利が適用できるほか、東京都内では大規模修繕工事を合わせて行えば「東京都マンション改良工事助成」が利用可能で、共用部の大規模修繕工事分は1%を上限に最長7年間、都が補助を行う。同機構によると、マンション共用部分リフォーム融資を受けた案件の戸当たり工事費は2016年度で平均124万8000円。これに対し耐震工事を含む案件では305万9000円になったという。
全国マンション管理組合連合会の川上湛永会長は、本格的な耐震改修工事費を「規模にもよるが戸あたり400万~600万円」と見積もり。耐震補強工事を3期にわたって行っている東京・目黒区の113戸のマンションの事例を紹介した。
シンポジウムではコーディネーターを務めた東京建築士会の近角真一会長が、1度に耐震化を終わらせるのでない、2段階補強についてコスト負担を抑えられる点などについて語った。
JASOの安達和男理事長は「当法人では耐震アドバイザー派遣を行っているが、東日本大震災のあった2011年に517件の派遣があったが近年は150件程度にとどまっている」と説明。「約2200件派遣を行って、診断になるのが284件、実際工事につながったのはさらにその1割だった」とし、診断さらに工事までつなげることへの課題克服の重要性を述べた。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/05/05
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/04/28
-
-
-
サプライチェーン対策「行っていない」が49.7%~BCP策定状況は頭打ち、実効性に課題~
内閣府は、令和7年度における「企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」についての結果を発表した。2007年度から隔年で実施しているもので前回の令和5年度時点での調査以来となる。それによると、近年災害時などで課題になっているサプライチェーンの対策について、「サプライチェーン強靭化への取組を行っているか」との設問に対し、「行っていない」が49.7%と最も高く、次いで「行っている」が25.9%、「現在検討中」が20.7%となった。
2026/04/26
-
スマホ通知が号令、災害の初動対応訓練を開発
半導体製造装置大手の株式会社ディスコ(東京都大田区)は、平時のコミュニケーションツールを使ったさまざまな危機事案に対応できる初動対応訓練の仕組みを開発し、実践を続けている。メンバーが、危機を発生させる運営チームと対応チームに分かれ、業務中に突発的に危機事案を模擬的に発生させるとともに、通知を受け取ったチームは、即座に、訓練を開始する。リアリティーを追求した結果、たどり着いた手法だ。
2026/04/20







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方