2017/11/16
防災・危機管理ニュース

インターナショナルSOSは14日、世界糖尿病デーにあわせ、海外出張者と駐在員が自身の糖尿病を管理する重要性を喚起した。糖尿病などの慢性疾患を持つと、渡航に伴うさまざまな要因により、継続的な健康管理を中断しがち。慢性疾患の管理を怠ると、一部のビジネストラベラーにとって感染症よりも大きなリスクとなる可能性があると指摘する。
糖尿病を持つ渡航者に対して「不測の事態に備えて少し多目に服用薬を準備する」「服用薬は元の容器に入れ、内容物と自分の名前が明確にわかるラベルを貼る」「自身の健康状態、服用薬、および必要な機器を示す書類を入手し、処方せんのコピーを持参する」などのアドバイスをしている。
同社のメディカルディレクターであるアイリーン・ライ医師は「海外では服用薬や生活必需品が国境で没収される可能性もある。服用薬の紛失や不足は、自国にいる時ほど簡単に解決できない問題となる。薬の名前が違う、適切に保管されていない、期限切れである、さらには偽造品である場合もある」と話す。
世界保健機構(WHO)では11月現在、世界の18歳以上の人口のうち8.5%が糖尿病を患っていると推定している。国際糖尿病連合によると、現在およそ4億1500万人が糖尿病であり、2040年までにこの数は6億4200万人に達すると予想されるという。
■ニュースリリースはこちら
http://www.internationalsos.co.jp/info/2017/11/post_112.html
(了)
リスク対策.com:横田 和子
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
ゲリラ雷雨の捕捉率9割 民間気象会社の実力
突発的・局地的な大雨、いわゆる「ゲリラ雷雨」は今シーズン、全国で約7万8000 回発生、8月中旬がピーク。民間気象会社のウェザーニューズが7月に発表した中期予想です。同社予報センターは今年も、専任チームを編成してゲリラ雷雨をリアルタイムに観測中。予測精度はいまどこまで来ているのかを聞きました。
2025/08/24
-
スギヨ、顧客の信頼を重視し代替生産せず
2024年1月に発生した能登半島地震により、大きな被害を受けた水産練製品メーカーの株式会社スギヨ(本社:石川県七尾市)。その再建を支えたのは、同社の商品を心から愛する消費者の存在だった。全国に複数の工場があり、多くの商品について代替生産に踏み切る一方、主力商品の1つ「ビタミンちくわ」に関しては「能登で生産している」という顧客の期待を重視し、あえて現地工場の再開を待つという異例の判断を下した。結果として、消費者からの強い支持を受け、ビタミンちくわは過去最高近い売り上げを記録している。一方、BCPでは大規模な地震などが想定されていないなどの課題も明らかになった。同社では今、BCPの立て直しを進めている。
2025/08/24
-
-
-
-
ゲリラ豪雨を30分前に捕捉 万博会場で実証実験
「ゲリラ豪雨」は不確実性の高い気象現象の代表格。これを正確に捕捉しようという試みが現在、大阪・関西万博の会場で行われています。情報通信研究機構(NICT)、理化学研究所、大阪大学、防災科学技術研究所、Preferred Networks、エムティーアイの6者連携による実証実験。予測システムの仕組みと開発の経緯、実証実験の概要を聞きました。
2025/08/20
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/08/19
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方