2026/07/30
防災・危機管理ニュース
熊本県で最大震度7を記録した地震(マグニチュード=M7.1)は、2016年の熊本地震を引き起こした日奈久断層帯で起きた。16年の地震では同断層帯の一部しか動いておらず、「割れ残り」が活動する危険性が指摘されていた。専門家は「まさに懸念していた地震だ」と話した。
日奈久断層帯は熊本県益城町から八代海に向けて南西に延びる活断層で、全長約81キロ。北東から順に、高野―白旗区間(同約16キロ)、日奈久区間(同約40キロ)、八代海区間(同約30キロ)に区分されている。
16年4月の熊本地震では、M6.5を記録した同14日の地震は同断層帯の高野―白旗区間が、同16日のM7.3の地震は隣接する布田川断層帯が、それぞれ活動したとみられている。
気象庁によると、今月28日以降の余震活動は高野―白旗区間から日奈久区間に沿った形で長さ約50キロにわたって分布している。
同志社大の堤浩之教授は「今回の地震は、震央(震源の真上の地点)が16年の地震の南側にあり、日奈久断層帯の割れ残った部分が動いたと思われる」と指摘。「近年、日奈久断層の地震活動が活発になっており、起きることが懸念されていた地震だ」と話した。
京都大の入倉孝次郎名誉教授も「誰が見ても前回の割れ残りであることは確実だ」とした上で、「今の地震学の知識では、いつ起きるかという予知はできないが、断層が動く可能性は否定できない。ある区間が破壊されれば、その周辺にかかる力が大きくなり、別の区間が破壊される可能性が高いというのは常識だ」と述べた。
今後の懸念は、さらに南西部の断層帯の活動だ。堤教授は「八代海にも同じように日奈久断層帯が海底に延びており、活断層があるのは確かだ」と説明。「28日の地震で動いた断層はほとんど陸域だったが、海底に延びる八代区間が動くと、津波の危険性はあると思う」と話した。
〔写真説明〕地震で損傷した地面=29日、熊本県氷川町(EPA時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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