2020/11/25
ニュープロダクツ

NTTドコモとNTTテクノクロスは、自動車などの窓ガラス越しでも会話を可能にする「ウインドウスルー会話装置」を販売する。NTTの音響信号処理技術を活用し、閉めた状態の窓ガラスやアクリル板に機器を押し当てることでスムーズな会話を実現する。コミュニケーションを妨げることなく、新型コロナウイルスの感染拡大防止に繋げられる。
同製品は、NTTメディアインテリジェンス研究所が開発した「ウインドウトーク技術」を搭載した受話器型の機器。閉めた状態の窓ガラスやアクリル板に機器を押し当てながら話すと、内蔵のエキサイター(振動素子)がガラスやアクリル板を振動させ、声を相手に伝える。相手の声は機器内蔵のマイクにより集音し、イヤホンマイクで聞くことができる。エコーキャンセラ(音響信号処理技術)によって会話の妨げになるエコーやハウリングを除去することで、双方向のスムーズな会話が可能になる。
通信回線や通信機器との接続は不要で、受話器型の機器をガラスなどの片面側から押し当てるだけでイヤホンマイクを介して会話ができる。さらに、相手側は、機器が押し当てられたガラスなどに向かって話しかけるのみで、機器などは一切不要。同製品は単三電池2本で作動、10時間程度連続利用できる。寸法は、225×70×58ミリメートル。重さは220グラム(電池含まず)。
同製品は、法人向けに販売する。業界ごとの利用シーンにあわせてカスタマイズして提供することも可能。パートナー各社と協業し、ニーズに合わせた市場展開に対応する。販売価格は、販売店や販売形態によって異なる。
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com 編集部
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
津波による壊滅的被害から10年
宮城県名取市で、津波により工場が壊滅的な被害に遭いながらも、被災1週間後から事業を再開させた廃油リサイクル業者のオイルプラントナトリを訪ねた。同社は、東日本大震災の直前2011年1月にBCPを策定した。津波被害は想定していなかったものの、工場にいた武田洋一社長と星野豊常務の適切な指示により全員が即座に避難し、一人も犠牲者を出さなかった。震災から約1週間後には自社の復旧作業に取り掛かり、あらかじめ決めていたBCPに基づき優先業務を復旧させた。現在のBCPへの取り組みを星野常務に聞いた。
2021/01/21
-
台湾をめぐる米中の紛争リスクが高まる
米国のシンクタンクCouncil on Foreign Relations(CFR)は、2021年に世界中で潜在的な紛争が起こる可能性を予測する最新の報告書を公表した。報告書は、台湾問題における米国と中国の深刻な危機を、世界の潜在的な紛争の最高レベルとして初めて特定した。
2021/01/20
-
これからの国土づくり 「構想力」と「創意工夫」で
政府の復興構想会議のメンバーとして東北の被災地を訪ね、地域の再生や強靭な国土づくりに多くの提言を行った東京大学名誉教授の御厨貴氏は当時、これからの日本の行方を「戦後が終わり、災後が始まる」と表現しました。あれから10年、社会はどう変わったのか。いつか再び起こる巨大地震をめぐり、政治・行政システムや技術環境、市民の生活や仕事はどう進歩したのか。これまでを振り返ってもらいながら、現在の課題、今後の展望を語ってもらいました。
2021/01/14