2018/02/07
防災・危機管理ニュース

ウェザーニューズ(本社:千葉市)とKDDIは1月29日、気象予測モデルと作業現場の気象情報を組み合わせ、ゲリラ豪雨や雷などから屋外作業者の安全を守る安全管理ソリューションの実証実験を3月より開始すると発表した。KDDIはIoT基盤を活用した気象アラートを発信する仕組み、安全衛生責任者向け管理画面を提供、ウェザーニューズは超局地的気象予測モデル、屋外作業責任者向けスマートフォンアプリ、気象センサーを提供する。今後、この結果を生かして、屋外作業現場向け安全管理ソリューションサービスの提供を目指す。
5分ごとに更新される1kmメッシュの超局地的気象予測モデルと、屋外作業責任者が携行する気象センサーで取得する気象情報を組み合わせることにより、作業現場単位のゲリラ豪雨や雷などの情報を、気象アラートとしてスマートフォンへリアルタイムに配信することが可能になる。気象センサーは小型・軽量で簡単に持ち運ぶことができるため、頻繁に作業現場が変更になる場合でも、その場の気象情報を取得することができる。
各作業現場における作業者の入場状況や気象アラートを可視化した管理画面を提供することで、複数の現場を管理する安全衛生責任者は、作業現場の気象状況を一元的に把握することができる。
また、株式会社メディアクリエイトコミュニケーションズの協力のもと、実際の屋外や高所での作業における実証実験の有効性の検証や、安全管理ソリューションサービスの提供に向けた機能改善への知見を収集していく。
■ニュースリリースはこちら
https://jp.weathernews.com/news/21548/
(了)
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リスク対策.com:横田 和子
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