2018/02/19
防災・危機管理ニュース

気象庁は16日、「竜巻等突風の強さの評定に関する検討会」の第8回会合を開催した。突風の強さの評定に用いる「日本版改良藤田スケールに関するガイドライン」の見直しに関し、建物の屋根や車などの被害度について変更が提案され、承認された。
ガイドラインの見直しでは、木造と鉄骨系プレハブの住宅と店舗の被害で、「屋根ふき材の浮き上がり又ははく離」に化粧スレートぶきを追加。屋根を「粘土瓦ぶきの場合」と「金属板ぶき又は化粧スレートぶきの場合」に分類する。木造の非住化建築物では同じく「屋根ふき材の浮き上がり又ははく離」において粘土瓦ぶきと金属板ぶきを区別。また被害で「上部構造の著しい変形又は倒壊」を追加する。
また自動車の被害は軽自動車、普通自動車、大型自動車とも「横転」しかなかったが、「目視でわかる程度の被害、窓ガラスの損壊」と「横滑り」を追加する。ビニールハウスなど園芸施設は「目視でわかる程度の被害」を「被覆材(ビニルなど)のはく離」の部分に追加。電柱は「基部でひび割れ」「基部で折損」いずれも1種類しかなかったものを耐力による区別を3種類に分ける。電柱の長さ(m)とひび割れ強度(1kN)をかけ合わせ、100以下、100超200以下、200超の3種類に耐力を分類する
気象庁では3月にガイドラインの修正をホームページで公開。1月22日に公開したばかりの英語版もこれ以降に修正する。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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