2018/02/21
ニュープロダクツ

ポンプや周辺機器の製造・保守管理を手掛けるおかもとポンプは、災害時に大きな課題となる水不足に対応するため、電源がなくてもプールや河川から非常用の水をくみ上げられる手押しポンプを販売している。
同社製品のうち、持ち運び型で最軽量タイプが「ZO‐Ⅲ‐500‐P」。幅190mm×奥行254mm×高さ956mm、質量9.5kgと軽量・小型ながら手押しハンドル1漕ぎあたり550mL、 1分40漕ぎ換算で1時間約1.32tの水を汲み上げる能力を持つ。
同じ持ち運び型の「ZO‐Ⅲ‐1200‐P」は、幅421mm×奥行736mm×高さ1535mm(ハンドル収納時は1000mm)。重量35kgだが2輪台車付きで移動しやすく、「500-P」の2倍の1時間約2.64tの揚水力をもつ 。
さらに「電動と手押しの両方を使い分けられないか」というユーザーの要望に応じて開発したのが、ハイブリッド式の 「ZO‐Ⅲ‐500‐PMD」。カセットガス式発電機(デンヨー社製)と電動送水ポンプ、さらに軽量小型手押しポンプ 「ZO‐Ⅲ‐500‐P」の3機を1つの台車にまとめて搭載。台車全体は幅520mm×奥行600mm×高さ900mm、全重量は65kgだが、安定したストッパー付きのステンレス製4輪台車でどこでも運搬できる。
発電機を使用する場合、最初に手押しポンプによって最初の揚水を行えば、あとは発電機電源で給水できる。カセットボンベ2本で約1時間運転可能で、1時間当たり1.2tを揚水量を持つ。発電機が使用できない場合は手押しポンプのみでの給水ができる。
3機種はいずれも可搬できるため、平時もコンパクトに収納・保管が可能。 災害時には防災用貯水槽から飲料水の汲み上げはもちろん、学校のプールや近隣河川からも取水して仮設水洗トイレや洗濯用水など生活用水として供給できる。
■おかもとポンプの製品カタログはこちら
http://www.k-kps.co.jp/shared/img/disaster/2_hand_pump_catalog.pdf
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com:峰田 慎二
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
-
入居ビルの耐震性から考える初動対策退避場所への移動を踏まえたマニュアル作成
押入れ産業は、「大地震時の初動マニュアル」を完成させた。リスクの把握からスタートし、現実的かつ実践的な災害対策を模索。ビルの耐震性を踏まえて2つの避難パターンを盛り込んだ。防災備蓄品を整備し、各種訓練を実施。社内説明会を繰り返し開催し、防災意識の向上に取り組むなど着実な進展をみせている。
2025/06/13
-
「保険」の枠を超え災害対応の高度化をけん引
東京海上グループが掲げる「防災・減災ソリューション」を担う事業会社。災害対応のあらゆるフェーズと原因に一気通貫の付加価値を提供するとし、サプライチェーンリスクの可視化など、すでに複数のサービス提供を開始しています。事業スタートの背景、アプローチの特徴や強み、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/06/11
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/06/10
-
その瞬間、あなたは動けますか? 全社を挙げた防災プロジェクトが始動
遠州鉄道株式会社総務部防災担当課長の吉澤弘典は、全社的なAI活用の模索が進む中で、社員の防災意識をより実践的かつ自分ごととして考えさせるための手段として訓練用のAIプロンプトを考案した。その効果は如何に!
2025/06/10
-
-
緊迫のカシミール軍事衝突の背景と核リスク
4月22日にインド北部のカシミール地方で起こったテロ事件を受け、インドは5月7日にパキスタン領内にあるテロリストの施設を攻撃したと発表した。パキスタン軍は報復として、インド軍の複数の軍事施設などを攻撃。双方の軍事行動は拡大した。なぜ、インドとパキスタンは軍事衝突を起こしたのか。核兵器を保有する両国の衝突で懸念されたのは核リスクの高まりだ。両国に詳しい防衛省防衛研究所の主任研究官である栗田真広氏に聞いた。
2025/06/09
-
危険国で事業展開を可能にするリスク管理
世界各国で石油、化学、発電などのプラント建設を手がける東洋エンジニアリング(千葉市美浜区、細井栄治取締役社長)。グローバルに事業を展開する同社では、従業員の安全を最優先に考え、厳格な安全管理体制を整えている。2021年、過去に従業員を失った経験から設置した海外安全対策室を発展的に解消し、危機管理室を設立。ハード、ソフト対策の両面から従業員を守るため、日夜、注力している。
2025/06/06
-
福祉施設の使命を果たすためのBCPを地域ぐるみで展開災害に強い人づくりが社会を変える
栃木県の社会福祉法人パステルは、利用者約430人の安全確保と福祉避難所としての使命、そして災害後も途切れない雇用責任を果たすため、現在BCP改革を本格的に推進している。グループホームや障害者支援施設、障害児通所支援事業所、さらには桑畑・レストラン・工房・農園などといった多機能型事業所を抱え、地域ぐるみで「働く・暮らす・つながる」を支えてきた同法人にとって、BCPは“災害に強い人づくり”を軸にした次の挑戦となっている。
2025/06/06
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方