最長2週間前から市区町村別に5段階の災害リスクを予測する。

天気予報サイト「お天気.com」を運営するベルシステム24は、激甚化する気象災害に対して、備える時間を最大限確保するための早期予測APIサービス「備えーるシグナル」の第1弾として「気象防災シグナル」を提供する。従来の天気予報だけでは読み取れない「いつ・どこが・どのような危険な状況になるか」を早期タイミングから予測し、4つの気象災害シグナルを提供することで適切な想定と防災対応をサポートするもの。自治体での防災対応支援や住民向けの通知、企業のBCP対策、農業の生産工程管理、小売流通の仕入れ調整などでの活用を提案する。

同サービスでは、膨大な数値予報データを独自ロジックで分析し、市町村別のリスク基準値などと組み合わせて災害発生の兆候を5段階で検知することで、大雨、強雨/雷、大雪、暴風の4つの気象災害シグナルを提供する。全国約1900地点の市区町村ごとの気象リスク予測を16回算出し、取り扱いしやすいAPIデータで連携する。5段階の危険度ランクに加えて、最大降水量や最大風速などの詳細予測も提供する。発生から消滅までのサイクルが2週間ほどの大きな低気圧にも対応し、最長2週間前から早期に危険性の高い市区町村を捉えることができる。

同サービスでは、「お天気.com」などを担当する経験豊富な気象予報士の防災支援のノウハウを自動化したアルゴリズムを採用する。線状降水帯など事前予測が非常に難しい狭い範囲で起きる集中豪雨に対しても、見逃しを防ぐ独自手法を取り入れることで高精度な予測を行う。

同社は、同サービスの防災対応への有効性を検証する目的で、複数の自治体や企業の協力を得て実証実験を実施。北海道中標津町では、2025年3月17日に発生した大雪(24時間降雪量46センチメートル)の際のピンポイント事前リスク通知により、教育機関の休校判断や町営バスの運行、除雪タイミングの検討など、防災対応や関係機関とのスムーズな連携に繋がったという。

サービス料金の基本プランは月額制で、対象地点数や利用形態(防災システム連携・自治体アプリ連携・企業BCP支援など)に応じたプランを用意する。サービス導入前に導入効果や予測精度を確認できるトライアルも利用可能。

同社は今後、「備えーるシグナル」のシリーズ第2弾として、農業生産者を早期リスク予測で支援する「農業気象シグナル」の展開を検討する。農業生産者の生産管理や工程管理に役立つ情報提供のため、気象防災の4つのシグナル以外にも、極端な高温/低温のシグナルなどを開発予定。

プレスリリース

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リスク対策.com 編集部