2018/03/20
防災・危機管理ニュース
国土交通省は19日、「水防活性化調査会」の第1回会合を開催。水防団員の減少と高齢化が進む中での水防活動の活性化について話し合われた。団員確保や資機材の活用などを進める方針。
地域の水防活動を支える水防団は、2016年4月1日現在、8道府県71団で、団員は1万3988人にとどまる。年齢構成も60歳以上が44%と高齢化。勤続年数も長く、「25年以上」が19%を占めている。水防活動も行っている消防団は全47都道府県2171団で、全国に85万3546人いるが、水防団員・消防団員両方合わせても1971年比で29.1%減となっている。水防訓練に参加したり、パトロール行ったりといった協力をおこなっている水防協力団体も全国で26団体にとどまる。
調査会では団員確保や支援について、地元マスコミへの露出など団員募集のPR強化、団員の支援のほか、水防協力団体指定の拡大といったことを検討課題とした、団員支援では、消防団に入ると店舗で割引などサービスを受けられる地域によってはあり、水防団員を対象とした取り組みを進めていく。
安全装備については2016年現在、ライフジャケットは2013年比79.1%増の20万6000着、無線通信機器は81.3%増の10万7000台となっている。装備の充実をさらに進めるほか、退避判断基準も含めた団員の安全確保、水防団と地域の建設業者や河川管理者との連携についても検討していく。
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
過疎高齢化地域の古い家屋の倒壊をどう防ぐか
能登半島地震の死者のほとんどは、倒壊した建物の下敷きになって命を落とした。珠洲市や輪島市の耐震化率は50%程度と、全国平均の87%に比べ極端に低い。過疎高齢化地域の耐震改修がいかに困難かを物語る。倒壊からどう命を守るのか。伝統的建築物の構造計算適合性判定に長年携わってきた実務者に、古い家の耐震化をめぐる課題を聞いた。
2024/03/28
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年3月26日配信アーカイブ】
【3月26日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:四半期ニュース振り返り
2024/03/26
-
-
-
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!【2024年3月19日配信アーカイブ】
【3月19日配信で取り上げた話題】今週の注目ニュースざっとタイトル振り返り/特集:副業・兼業のリスク
2024/03/19
-
リスク担当者も押さえておきたいサイバーセキュリティ対策の最新動向
本勉強会では、クラウド対応のサイバーセキュリティ対策の動向を、簡単にわかりやすく具体的なソリューションの内容を交えながら解説します。2024年3月8日開催。
2024/03/18
-
発災20分で対策本部をスタートする初動体制
総合スーパーやショッピングモールなど全国各地のイオン系列の施設を中心に設備管理、警備、清掃をはじめとしたファシリティマネジメント事業を展開するイオンディライト(東京都千代田区、濵田和成社長)。元日に発生した能登半島地震では、発災から20分後にオンラインの本社災害対策本部を立ち上げ、翌2日は現地に応援部隊を派遣し、被害状況の把握と復旧活動の支援を開始しました。
2024/03/18
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方