水防団員の減少や高齢化に対応した水防活動が重要となっている

国土交通省は19日、「水防活性化調査会」の第1回会合を開催。水防団員の減少と高齢化が進む中での水防活動の活性化について話し合われた。団員確保や資機材の活用などを進める方針。

地域の水防活動を支える水防団は、2016年4月1日現在、8道府県71団で、団員は1万3988人にとどまる。年齢構成も60歳以上が44%と高齢化。勤続年数も長く、「25年以上」が19%を占めている。水防活動も行っている消防団は全47都道府県2171団で、全国に85万3546人いるが、水防団員・消防団員両方合わせても1971年比で29.1%減となっている。水防訓練に参加したり、パトロール行ったりといった協力をおこなっている水防協力団体も全国で26団体にとどまる。

調査会では団員確保や支援について、地元マスコミへの露出など団員募集のPR強化、団員の支援のほか、水防協力団体指定の拡大といったことを検討課題とした、団員支援では、消防団に入ると店舗で割引などサービスを受けられる地域によってはあり、水防団員を対象とした取り組みを進めていく。

安全装備については2016年現在、ライフジャケットは2013年比79.1%増の20万6000着、無線通信機器は81.3%増の10万7000台となっている。装備の充実をさらに進めるほか、退避判断基準も含めた団員の安全確保、水防団と地域の建設業者や河川管理者との連携についても検討していく。

(了)

リスク対策.com:斯波 祐介