2018/05/18
防災・危機管理ニュース

東京都は18日、無電柱化のコスト削減に向け、「道路埋設物管理者会議」の第2回を25日に開催すると発表した。副題を「道路埋設物イノベーション会議」とし、民間から東京電力パワーグリッド、東京ガス、NTT東日本が参加する。
第1回の会議は2016年11月の福岡市での道路陥没事故を受けて、2017年2月に開催されたもの。第2回では前述の民間3社と都の水道局・下水道局・建設局・港湾局・都市整備局、区市の代表として、品川区と調布市も参加する。
現在、無電柱化の主流の共同溝方式ではkmあたり5.3億円かかるとされている。都は整備コスト3分の1カットを盛り込んだ、今年度から2027年度までの無電柱化計画を3月に策定。会議では各々の取り組みを報告し、コスト縮減について意見交換を行う。また上下水道や電線類といった道路埋設物の工事について、できる限り同時にまとめて行うなど効率化についても取り上げる。
小池百合子知事は18日の記者会見で「無電柱化加速にはコスト縮減が必要。地上機器のコンパクト化なども含め会議で技術革新を促す」と説明。また都内道路の約9割を占める区市町村道の無電柱化についても注力する旨も述べた。
■ニュースリリースはこちら
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/hodohappyo/press/2018/05/18/04.html
■関連記事「無電柱化、重点エリア拡大し防災拠点注力」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/5537
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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