2023/10/16
独自調査
リスク対策.com が行ったアンケート調査によると、「特定の災害など1つのリスを想定し、BCPを策定している」組織より、「特定の災害や事故などは想定せず、さまざまな経営資源が使えなくなった場合を想定してBCPを策定している」組織の方が、災害などの有事の際、BCPが期待通りに機能すると考えている傾向が明らかになった。調査は、「組織における風水害対策に関する調査」の一環として、7 月13 日から25日までリスク対策.com のメールマガジン購読者を対象にインターネット上で実施した。計208の有効回答を得た。
大半が複数災害想定型BCP
調査ではまず、どのようにリスクを想定してBCPを構築しているかについて質問した。回答は、1. 特定の災害など1つのリスクを想定しBCPを策定している(特定災害想定型BCP)、2. 複数の災害や事故などを想定しBCP を策定している(複数災害想定型BCP)、3. 特定の災害や事故などは想定せずさまざまな経営資源が使えなくなった場合を想定しBCP を策定している(リソースベース型BCP)、4. BCP は策定していない、5. 不明、6. その他、の選択肢から、最も当てはまるものを選んでもらった。結果は、1. 特定災害想定型BCP が9.1%、2. 複数災害想定型BCP が59.1%、3. リソースベース型BCPが14.4%で、複数災害想定型が半数以上を占めた【グラフ1】。
噴火や取引先の停止にBCPは機能しない
次に、BCP の実効性について、①地震、②風水害、③パンデミック、④大規模火災、⑤サイバー攻撃、⑥近隣の火山噴火、⑦主要取引先の停止――のそれぞれのリスクに対し、本社や取引先、従業員が被災したり、事業が停止するような事態に見舞われた際、BCP がどの程度機能すると思うかを、「1. 全く機能しない~ 5. ほぼ計画通りに機能する」の5 段階で回答してもらった。
回答を得点化して平均点を算出したところ、最も平均点が高く、機能すると考えられているのが「地震災害」(平均点3.60)で、次いで「パンデミック」(3.54)、「風水害」(3.48)、「大規模火災」(3.13)、「サイバー攻撃」(3.01)、「主要取引先の停止」(2.77)、「近隣火山の噴火」(2.42)、の順となった【グラフ2】。火山噴火や取引先の停止については多くの企業が「BCP が十分機能しない」と考えている傾向が表れた。
独自調査の他の記事
おすすめ記事
-
令和8年熊本地震 猛暑の被災地で熱中症を避ける
最大震度7を記録した令和8年熊本地震。熊本県内では400超の避難所が開設され、約9千人が避難している(29日時点)。真夏の避難生活は、熱中症の危険性を確実に高める。しかもこれからは、猛暑・酷暑下での復旧活動が本格化し、多くの人々が被災地で活動する。現地で熱中症をどう防いだらいいか。熱中症と災害医療に詳しい、さいたま赤十字病院高度救命救急センターの席 望医師に対策を聞いた。
2026/07/30
-
令和8年熊本地震 広がるデマ、どう見分ける?SNSとの向き合い方
28日に発生した最大震度7を記録した熊本地震では、早くも豪華寝台列車「ななつ星」が脱線したなどのデマ情報が広く拡散された。災害のたびに、広くSNSで拡散される情報にどう向き合えばいいか。デジタル空間の情報分析を専門とする Japan Nexus Intelligence の竜口七彩氏に聞いた。
2026/07/29
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/07/28
-
-
事例研究で有事に備え、組織の体質改善で形骸化を防ぐ
組織レジリエンスの強化やサイバーセキュリティーの向上、サプライチェーンの強靭化など、危機管理やリスク管理担当者が関与する領域は年々拡大している。変化する社会状況にあわせ、担当者はどのように学び、備え、対応することが求められるのか。森総合研究所代表の森健さんは、自治体と企業で危機管理担当者としての経験を積み、現在はコンサルタントとして、企業や団体の危機管理の支援を手がけている。自身の経験を踏まえ、危機管理の担当者にどうアドバイスしているのか、話を聞いた。
2026/07/27
-
-
-
-
-








※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方