経済産業省 全国で20グループ選定へ

経済産業省は、先の補正予算で約5億円の事業費を計上した「事業継続等の新たなマネジメントシステム規格とその活用等による事業競争力強化モデル事業(グループ単位による事業競争力強化モデル事業)」について、実施および管理運営事業者をニュートン・コンサルティング株式会社(東京都千代田区)に委託することを決定した。

事業継続マネジメントシステムの国際規格ISO22301やエネルギー管理の国際規格ISO50001を、地域・業界・サプライチェーン等がグループ単位で戦略的に導入することで、グループ全体の事業競争力・組織力・ブランド力等の強化を図るモデルとして構築する。今後、全国で先進的な取り組みをしている20程度の地域・業界・サプライチェーン等のグループを公募し、マネジメントシステムによる計画策定や、具体的な行動、認証取得などを支援していく。近く、全国主要都市7会場において、公募説明会を実施し、再委託先となるグループごとの事業実施・管理運営事業者を選定する予定だ。外部有識者による再委託先事業者の選定評価委員会も設置する。

同事業では、約5億円の事業費(一部、我が国製造業のサプライチェーン維持に向けた事業継続体制構築支援事業を含む)が計上されており、このうち、3.15億円程度が約20グループにおける事業実施・管理運営費にあてられることになる。

再委託先となる事業者の類型例として同省では、①地域単位、②サプライチェーン単位、③業界単位、④自治体単位を挙げているが、これらに限定するわけではないとしている。また、事業の有効性を第一義とするため、全般的なマネジメントシステム規格への適合状況及び認証取得を必ずしも条件とするものではないとする。

【事業競争力強化モデル事業の類型例】
①地域単位の取組
工業団地等地域全体での取組を通じて、当地の立地競争力の強化につなげる。

②サプライチェーン単位の取組
強靱かつ効率的なサプライチェーンを有する製品、企業群としての評価を高める。

③業界単位での取組
同業他社等との協業体制を構築することで、業界(セクター)全体としての結束力や取引先からの評価を高める。

④自治体単位での取組
「リスク対応・エネルギー管理に優れた地域」等として、地域ブランドの強化につなげる。