七尾市の避難所で「完全メシ」のカップライスやスムージーを提供(写真:日清食品)

日清食品(東京都新宿区、安藤徳隆社長)は1月12日と14日、令和6年能登半島地震で大きな被害を受けた石川県七尾市に給湯機能付きのキッチンカーを派遣。4カ所の避難所をまわって自社製品「完全メシ」の炊き出しを行い、カップライス330食、スムージー330本を被災者に手渡した。

同社は農林水産省や被災自治体などの要請を受け、発災後から救援物資として「カップヌードル」など16万食余りを提供。加えて、少しでもあたたかい食事を被災者に届けようと、炊き出しによる支援も開始した。

提供した「完全メシ」はさまざまな栄養素のバランスを追求したブランドで、最適化栄養食の製品認証を取得。避難生活の長期化による被災者の健康をかんがみて選定した。栄養素特有の苦みを抑え、即席や冷凍の食品ながら普段の食事と変わらないおいしさを実現できるという。

同社によると、炊き出し支援は1995年の阪神・淡路大震災から実施している取り組み。当時、創業者の安藤百福氏が被災地の飢餓を強く懸念し、即刻応援隊を送ったことに端を発する。以後、新潟県中越地震、東日本大震災、熊本地震などの際にも現地にキッチンカーを派遣、手渡しの食事提供を行ってきた。

同社は、迅速に活動を起こすために支援体制立ち上げのフローを全社共有している。震度6弱以上の地震で大きな被害が出る可能性がある場合、現地の状況を確かめながら営業部門を中心に検討を開始。今回は本社の後方支援のもと、金沢オフィスが前線に立って石川県や被災自治体にニーズを確認、連絡調整するなかで七尾市から要請を受け、協議のうえ活動に踏み切った。

阪神・淡路大震災のときから実施している炊き出し支援活動(写真:日清食品)

当日の炊き出しスタッフは、金沢オフィスのほか本社のビジネスストラテジー部、北陸を管轄する名古屋オフィス、HDの広報部から社員6人と、外部スタッフ2人の計8人。キッチンカーは、普段は量販店やイベント会場などで試食を提供している給湯設備付きの車両1台を手配した。給水タンクを搭載し湯沸かしができるため、水道・ガスが止まっている地域で活動できる。

同社は今後も、現地の復旧状況などを見ながら自治体への申し入れを行い、被災地での炊き出し支援を継続していく構え。