【ロンドン時事】英政府は2日、安全保障や国防の中長期計画を定めた報告書「戦略的防衛レビュー(見直し)」を発表した。ロシアのウクライナ侵攻や核兵器使用リスクの高まりなど、世界は「冷戦後のどの時期より深刻で予測困難な脅威に直面している」と警告。「新たな脅威」に備えるため、ドローンや人工知能(AI)など先端技術を駆使して防衛力増強を図る方針を示した。攻撃型原子力潜水艦を最大12隻建造する目標も掲げた。
 昨年発足したスターマー労働党政権が国防戦略の見直しを指示し、報告書にまとめた。ウクライナでの戦争から学んだ「教訓」として、自律型兵器への投資を倍増させ、軍事ドローンの開発や活用を加速。AIやコンピューター技術などを活用して「軍の殺傷能力を10倍に高める」目標が盛り込まれた。 
〔写真説明〕スターマー英首相=5月22日、ロンドン(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)