2025/06/13
防災・危機管理ニュース
【ニューデリー時事】インド西部アーメダバードで12日、地元航空大手エア・インディアが運航する旅客機が市街地に墜落した事故で、同社は乗客乗員242人のうち241人の死亡が確認されたと13日発表した。唯一の生存者であるインド系英国人男性は命に別条はなく、病院で治療中という。機体が激突した地上でも犠牲者が出ており、死者は全体で260人を超えるという見方が出ている。過去10年に起きた世界の航空機事故で最悪の人的被害となったもようだ。
警察はDNA検査も活用して犠牲者の確認を進めている。ロイター通信は当初、警察の話を基に死者を「290人以上」と報じたが、二重計上があったとして「240人以上」に訂正した。
墜落したのはアーメダバード発ロンドン行きの米ボーイング787型機で、同型機の墜落は初めて。航空機の航路を追跡するウェブサイト「フライトレーダー24」によると、事故を起こした機体は9~10日にインド首都ニューデリーの空港と羽田空港を往復していた。
エア・インディアのウィルソン最高経営責任者(CEO)はビデオメッセージの中で「調査に時間はかかるが、今できることを全て行っている」と述べた。
ナイドゥ民間航空相は、事故原因の正式な調査を開始したと明らかにした。米運輸安全委員会(NTSB)や英国の航空事故調査当局も調査チームをインドに派遣する。
生存者の男性は地元メディアに対し、離陸してすぐに大きな音がしたと証言。機体に何らかの異変が起き、エンジン出力が低下した可能性もある。機長らは離陸直後に緊急事態を知らせる信号を航空管制官に送っていた。
旅客機には乗客230人、乗員12人が搭乗。乗客の内訳はインド国籍169人、英国籍53人、ポルトガル国籍7人、カナダ国籍1人だった。日本人が巻き込まれたとの情報はない。
〔写真説明〕12日、インド西部のアーメダバードの旅客機墜落現場で、消火活動を行う消防隊員ら(EPA時事)
〔写真説明〕12日、インド西部のアーメダバードで墜落した旅客機の残骸(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)


防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/07/29
-
-
-
「想定外」を乗り越える力コカ・コーラ ボトラーズジャパンが挑む、危機管理の再構築
コカ・コーラ社製品の製造、販売、自動販売機のオペレーションなどを手掛ける、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社は、2024年の能登半島地震を機に、危機管理体制の再強化に乗り出している。直接的な被害は免れたものの、系列他社の被災や支援要請の集中を通じて、情報伝達や意思決定、業務の優先順位といった多くの課題が顕在化した。同社は今、グローバル基準の危機対応フレーム「IMCR」の再徹底を軸に、全社一丸の再構築に踏み出している。
2025/07/21
-
-
-
-
ランサムウェアの脅威、地域新聞を直撃
地域新聞「長野日報」を発行する長野日報社(長野県諏訪市、村上智仙代表取締役社長)は、2023年12月にランサムウェアに感染した。ウイルスは紙面作成システム用のサーバーとそのネットワークに含まれるパソコンに拡大。当初より「金銭的な取引」には応じず、全面的な復旧まで2カ月を要した。ページを半減するなど特別体制でなんとか新聞の発行は維持できたが、被害額は数千万に上った。
2025/07/10
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/07/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方