2025/06/27
防災・危機管理ニュース
百貨店の業績を支えてきたインバウンド(訪日客)消費に異変が生じている。日本百貨店協会が発表した5月の免税売上高は、前年同月比4割減と3カ月連続のマイナスで急ブレーキ。海外ブランドのバッグや時計をこぞって買い求める高額消費が一巡したとの見方や、円高傾向による買い控えなど分析はさまざま。全体の売り上げにも影響を与えているだけに、各社は検証や対策を急ぐ。
5月の免税売上高の内訳では、高級ブランド品を含む一般物品売上高が45.6%減と、高額消費の減速が目立つ。1人当たりの購買単価は約7万9000円で、昨年5月と比べ約4万7000円減った。購買者数も5.4%減と38カ月ぶりにマイナスに転じた。
同協会の西阪義晴専務理事は「訪日客が多様化し、買い物の価値観が変わってきた」と指摘。ある大手百貨店幹部は「円高と海外ブランドの相次ぐ値上げで、お買い得感がなくなっている」と分析する。別の大手関係者は、トランプ関税による先行き不透明感や中国の景気減速などから「消費マインドが減退してきた」とみる。このほか、日本で地震が発生するとのうわさがSNSで広がった香港からの客も減少しているという。
百貨店各社は、訪日客消費を再び引き寄せられるかが課題だ。三越伊勢丹ホールディングスは海外顧客向けのアプリを3月に導入し、イベント情報や割引クーポンなどを配信。松屋は、銀座店に外国人富裕層専用のゲストラウンジを開設した。高島屋は、シンガポール店のお得意さま向けにVIPカードを発行し、日本国内の対象店舗で優先的に免税手続きを受けられるサービスなどを提供して、誘客を図る。
〔写真説明〕百貨店の免税カウンターに並ぶ訪日外国人旅行者ら=2018年4月、大阪市中央区
(ニュース提供元:時事通信社)

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