2025/07/09
防災・危機管理ニュース
【ニューヨーク時事】米南部テキサス州で多数の犠牲者が出た大雨による洪水について、欧州の研究チームは8日までに、気候変動に伴う降水量の増加などで被害が拡大したとみられるとの暫定的な分析結果をまとめた。地球温暖化の進行で、豪雨災害が今後も頻発する恐れがあると警鐘を鳴らしている。
研究チームは今回のような洪水を引き起こす前提となる気象条件に関し、テキサス州の過去(1950~86年)とその後(87~2023年)の変化を比較した。その結果、気温は最大で1.5度上昇し、1日の雨量は7%増に相当する2ミリ増加していたことが分かった。
国連機関の報告で、温暖化により海や川、湖から大気中に蒸発する水分量が増え、豪雨が発生しやすくなると指摘されている。研究チームは、南米沖の太平洋の海面水温が上昇する「エルニーニョ現象」などが今回の大雨に影響した可能性があるものの、「人為的な気候変動が要因の一つだ」と結論付けた。
〔写真説明〕米南部テキサス州の洪水被災地=5日、カービル(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

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