2025/07/16
防災・危機管理ニュース
防衛省は15日、2025年版防衛白書を公表した。中国の軍事活動の活発化について、昨年に続き「国際社会の深刻な懸念事項」と表明。北朝鮮が極超音速兵器などの能力向上を計画しているとして警戒感を示した。トランプ米政権の安全保障政策の動向を注視する必要性も指摘した。
石破政権として初めての防衛白書となる。昨年8月の長崎県・男女群島沖の中国軍機による領空侵犯、同9月の中国空母による南西諸島沖の接続水域航行に言及。太平洋での空母艦載機の発着艦が年間1200回を超えるなど、中国軍の「より遠方での作戦能力の向上がみられる」と警鐘を鳴らした。
北朝鮮の極超音速兵器開発に関し、形状の異なる弾頭が確認されているとして、今後の技術進展を注視する必要性を強調した。
米国を巡り、トランプ大統領やヘグセス国防長官らが「精力的に活動」していると記述。「米国の安保分野における動向は、インド太平洋地域の安保環境に大きく影響する」と指摘した。
ロシアのウクライナ侵攻に関し「停戦に関する議論が継続する中にあっても、戦闘は継続するものとみられる」と分析した。
ウクライナ情勢がインド太平洋地域の安保環境と連動しているとの見方も提示。ロ朝軍事協力を通じた核・ミサイル関連技術の移転の恐れに触れ「長期的にはインド太平洋地域の軍事バランスに影響を与える可能性も否定されない」と記した。
〔写真説明〕2025年版防衛白書を公表する中谷元防衛相=15日、防衛省
(ニュース提供元:時事通信社)

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