30日午前8時25分ごろ、ロシアのカムチャツカ半島付近を震源とするマグニチュード8.8の地震が発生した。地殻変動に詳しい京都大学地震災害研究センターの西村卓也教授は「東日本大震災や想定されている南海トラフ巨大地震と同様に、海のプレートはが陸のプレートに沈み込んで発生するタイプの地震」と説明する。

京都大学防災研究所附属地震災害研究センター 西村卓也 教授

同半島付近では、今月20日にもマグニチュード7.4の地震が発生している。西村教授は「今日の地震とほぼ震源域が重なっているのでそれは前震と考えられる。今後、同じ地域で同規模の地震がすぐに発生するとは考え難い。ただし、この地震の刺激を受け、千島列島などの周辺では大きな地震が起こりやすくなる。注視する必要がある」と話した。

震源は北海道根室市から北東に約1500キロ離れているが、地震の規模が大きいためにすでに各地に津波が届いている(13時現在)。

西村教授は「距離の離れたところからの津波は第2波や第3波のように後の津波のほうが高い場合が多い。到達している津波が低くとも避難注意報や警報が解除されるまで、避難行動を続けることが重要」と呼びかけた。