大分県の日出生台演習場で訓練中だった陸上自衛隊員2人が死亡した事故で、陸自玖珠駐屯地は20日、司法解剖の結果、落雷による感電死だったと発表した。大分地方気象台によると、事故のあった17日、県内全域では早朝から夜まで雷注意報が発令されていた。陸自は18日、事故調査委員会を設置し、安全管理に不備がなかったかなど詳しい状況を調べる。
 同駐屯地によると、死亡したのはいずれも西部方面戦車隊所属の3等陸曹で、谷津剣斗さん(25)と久保田愛悠さん(21)。2人の死亡推定時刻は17日午後3時ごろだった。
 部隊は同1時ごろから敵に見つからないように近づく「潜入訓練」を行っており、2人は「敵役」として銃や弾薬などの武器を持たずにペアで行動していた。
 無線に応答がなかったため捜索したところ、18日午前0時すぎに演習場内で心肺停止の状態で倒れている2人を発見。まもなく死亡が確認されたという。
 同駐屯地の中村元彦司令は「訓練中の隊員が亡くなったことは痛恨の極み。再発防止のため、原因究明とともに安全確保に万全を期す」とコメントした。 
〔写真説明〕大分県の日出生台演習場(資料)

(ニュース提供元:時事通信社)