日本国際博覧会協会は22日、大阪メトロ中央線が13日夜に運転を見合わせた影響で、大阪・関西万博の会場内で一夜を明かした人が、翌14日午前5時時点で約1万1000人だったと明らかにした。今後、同様のトラブルが発生した場合、会場周辺の駐車場を開放し、自家用車で迎えに来ることを認めるなどの改善策を公表した。
 協会によると、中央線が運転を見合わせた時点で、ゲート前や会場内に滞留していたのは約4万9000人だった。
 22日に記者会見した協会の高科淳副事務総長は、帰宅手段について「運用が必ずしも整理されていなかった」と説明。今後、同様のトラブル発生時には、深夜帯であれば会場内にとどまることを原則とする一方、迎車用に会場周辺の来場者専用駐車場などを開放する方針を示した。
 臨時バスやタクシーは、障害者や高齢者らが優先的に利用できるよう呼び掛ける。協会は交通障害の際も災害時と同様、災害対策本部を設置し、対応の徹底に努める。 
〔写真説明〕大阪メトロ中央線が運転見合わせとなった影響で、大阪・関西万博会場の大屋根リングの下で休む来場者たち=14日未明、大阪市此花区

(ニュース提供元:時事通信社)