コミットメントによるナッジ
9月2日配信「中澤・木村が斬るニュース解説」より

大友 章司
北海道生まれ。名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程修了、博士(心理学)(名古屋大学)。専門はリスク心理学、応用心理学。災害時の避難行動や災害復興の心理プロセスに関する研究の他、消費者行動の心理学的研究なども行なっている。海外の学術誌などの論文多数。著書に『リスクガヴァナンスの社会心理学』など。名古屋市地域特性に応じた防災力向上検討委員会アドバイザー委員等を歴任。
2025/09/02
リスクに効く行動経済学
大友 章司
北海道生まれ。名古屋大学大学院環境学研究科博士後期課程修了、博士(心理学)(名古屋大学)。専門はリスク心理学、応用心理学。災害時の避難行動や災害復興の心理プロセスに関する研究の他、消費者行動の心理学的研究なども行なっている。海外の学術誌などの論文多数。著書に『リスクガヴァナンスの社会心理学』など。名古屋市地域特性に応じた防災力向上検討委員会アドバイザー委員等を歴任。
毎週火曜日、朝9時から30分間、PRO会員向けに生配信している「中澤・木村が斬る今週のニュース解説」。9月2日に配信した、関東学院大学准教授の大友章司氏による「リスクに効く行動経済学」では、コミットメントによるナッジについて解説いただきました。
何かの立場を明確にする、あるいは公言すると、その通りに行動する心理が生じます。この心理を用いたのがコミットメントによるナッジです。
コミットメントすると、その立場に一貫して行動しようとする傾向が自然と生じます。この点は実験でも検討されています。ある実験では、がん協会のボランティアを、ストレートにお願いしたところ、参加者の集まりがいまいちでした。そこで、事前に多くの人が”イエス”と答えるような、がん協会の募金のボランティアに関するアンケート行い、その数日後に、ボランティアの依頼をしました。その結果、ストレートに依頼した条件よりも、8倍の人数が集まったそうです。
コミットメントによるナッジは、防災やリスク行動を高める上でも大いに活用できそうです。
番組の内容は、アーカイブからご視聴いただけます!
→https://www.risktaisaku.com/category/news_commentary/
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