台風15号が4日未明に奄美大島の東海上で発生し、同日夕は宮崎県沖を北上した。5日朝から昼すぎにかけては、四国や紀伊半島の沿岸付近を東へ進むと予想され、上陸する恐れもある。九州東部や四国は大雨となり、宮崎県北部の平野部では線状降水帯が発生した。気象庁は土砂災害や低地の浸水、河川の増水に厳重に警戒し、強風や高波に注意するよう呼び掛けた。
 宮崎県都農町では4日午後6時までの24時間雨量が433ミリに上り、宮崎市の同雨量は276ミリとなった。宮崎空港では午後3時35分に最大瞬間風速21.1メートルを観測した。15号は5日午後には東海・関東沖を東へ進む見込み。
 宮崎県以外で線状降水帯が発生する可能性がある県と時間帯は、大分が5日未明まで、徳島、愛媛、高知が5日昼前まで、東海4県が5日昼すぎまで。和歌山は5日未明から昼前、宮城は明け方から朝、岩手は朝から昼前。
 JR東海道・山陽新幹線は5日に計画運休は行わないが、東海道で遅れや運転見合わせが生じる可能性がある。
 15号は4日午後6時、宮崎市の東約30キロの海上を時速25キロで北へ進んだ。中心気圧は1000ヘクトパスカル、最大風速18メートル、最大瞬間風速25メートル。東側280キロ以内と西側165キロ以内が風速15メートル以上の強風域。
 5日午後6時までの24時間予想雨量は多い所で、東海300ミリ、近畿と四国250ミリ、関東甲信と九州北部200ミリ、東北150ミリ、中国と九州南部120ミリ、北陸100ミリ。 
〔写真説明〕気象庁

(ニュース提供元:時事通信社)