2025/10/12
防災・危機管理ニュース
チケットや入場・来館日時のオンライン予約を通じ、「並ばない万博」を掲げた大阪・関西万博。しかし、ゲート前や会場内では長蛇の列が目立ち、来場者から不満が噴出した。日本国際博覧会協会や一部のパビリオンは、独自の方式で混雑を緩和して来場者の満足度向上につなげようと試行錯誤したが、なお課題は残った。
今回の万博では、入場自体に予約制を採用。会期終盤にはチケットを持っていても予約できずに入場できない人もいた。協会は9月27日以降、当日券と交換できるようにしたが、1日当たり数百枚にとどまったことから、今度は当日券への引き換えを求める人がゲート前に殺到した。
9府県が出展した「関西パビリオン」は、開幕日から完全予約制を採用し、「並ばない」を実現した。担当者は「熱中症が懸念される暑さの中で、急病人が発生せず良かった」としつつ、「『予約が取れない』というクレームもあった」と課題を口にする。
一方、予約制を採用しない海外パビリオンでは入場規制も行われ、SNSでは「並べない万博」と冷やかすコメントも見られた。
そんな中、メディアアーティストの落合陽一氏が手掛ける「null2(ぬるぬる)」パビリオンでは8月から、予約不要でパビリオン内を立ち止まらず歩いて観覧できる方式を一部で採用した。落合氏は「並ばない万博、並ぶ万博、どちらでも良かったが、熱い思いで来てくれるお客さんを何とかして入れてあげたかった」と話す。
今回の万博について、SOMPOインスティチュート・プラスの岡田豊上席研究員は「『並ばない万博』にこだわった結果、(入場したものの)何もできずに帰る人を増やしてしまった」と分析。「混雑状況に合わせて価格が変動する『ダイナミックプライシング』をもっと大胆に導入すれば良かった」と指摘した。
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/07/14
-
-
AIによるメール監査で悪意なき不正リスクを事前に検知
昨今、企業の不祥事が多発している。不正会計や金銭の着服、独占禁止法で禁止される談合やカルテルなどが発覚することで企業の信用が失墜し、業績悪化にいたるケースが多い。企業の不正を防ぐ方法で有効なのが、社内のメールモニタリング(メール監査)だ。国際訴訟・不正調査のパイオニアであるFRONTEO(東京都港区)は、リーガルテック分野で培ったノウハウから自社開発したAIエンジン「KIBIT(キビット)」をコア技術に、メール監査で企業の不正リスクを検知するサービスを提供する。膨大な量の電子データから、どのように不正を発見し、未然に防ぐのか。代表取締役社長の守本正宏氏に話を聞いた。
2026/07/13
-
-
困難な工場のサイバーセキュリティ強化机上訓練で隠れていた現場力を発掘(参天製薬)
製造業にとって最も避けたい、売上に直結するサイバー攻撃による工場の稼働停止。しかし、セキュリティ対策の導入は工場ならではの困難があり、簡単にはいかない。参天製薬(大阪市北区、伊藤 毅代表取締役社長)は、サプライアーのランサムウェア感染をきっかけに、2017年から国内外の工場のサイバーセキュリティ対策を強化。工場との対話を重ね、着実に進めている。
2026/07/10
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/07/05
-
「情シス任せ」「コンサル任せ」では終わる
社会機能の維持に欠かせない業種でサイバーインシデントが相次いでいます。事業停止の影響は一企業のビジネスの域を超えサプライチェーン全体に波及。いまやセキュリティは経営の重要課題です。企業を取り巻くサイバーリスクと求められる対策について、日立ソリューションズの扇健一氏と辻󠄀敦司氏に聞きました。
2026/07/03
-





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方