2025/10/14
防災・危機管理ニュース
【エルサレム時事】イスラエル国会でのトランプ米大統領の演説は、イスラエル社会にとってパレスチナ自治区ガザでの戦闘に区切りを付ける転機となりそうだ。ガザから「戦後イスラエル」へと国民の関心は移り、イスラム組織ハマスの奇襲を許したネタニヤフ首相の退陣を求める動きも活発化するとみられる。
「今こそ、戦場でのテロリストに対する勝利を中東全体の平和と繁栄という究極の目標につなげる時だ」。トランプ氏は演説でこう強調し、和平実現を訴えた。「イスラエルは武力によって得られる全てのものを勝ち取った」とも述べ、終戦に向けた機運の醸成を図った。
ハマス壊滅を至上命令としてきた極右政党に連立政権の命運を握られているネタニヤフ氏は、和平合意後も、ハマスへの「勝利」を宣言しつつ、「戦闘再開」をちらつかせている。国民の7割近くが「戦闘終結の時がきた」と考える中で、ネタニヤフ氏は政治状況から明確な立場を示せていないのが実情だ。
多くの国民は、恒久的な和平も構想するトランプ氏が停戦に導いたと捉えている。イスラエルの著名ジャーナリスト、ダナ・ワイス氏は時事通信の取材に「(トランプ氏の国会演説は)ネタニヤフ氏が口に出すことができない中で、軍事的段階の終わりを象徴的に宣言するものだ」と述べた。
トランプ氏は演説中、高まる批判を念頭に「彼(ネタニヤフ氏)に恩赦を与えてはどうか」と提案してみせた。だが、国民の大半は「ハマス壊滅」という目標に懐疑的で、ネタニヤフ氏が戦闘を引き延ばした張本人との見方は根深い。世論調査では6割強の国民が辞任の必要性があると回答しており、今後は来年に予定される総選挙への動きが加速しそうだ。
〔写真説明〕イスラエルのネタニヤフ首相=9月29日、ワシントン(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

- keyword
- イスラエル
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/06/02
-
-
-
失われた危機意識を取り戻す災害図上訓練で自分ごと化 ミツバ
どのメーカー系列にも属さず、複数の自動車メーカーや1次サプライヤーに四輪と二輪用の電装部品を供給する独立系のサプライヤーであるミツバ(群馬県桐生市、日野貞実代表取締役社長)。近年、過去に考えられた災害対策が、途絶えつつあった。同社では“自分ごと化”で従業員の危機意識を高めるため、災害図上訓練を実施。参加者の意欲が高まり、対策用の新たな要望が集まるなど、確実な手応えを感じている。
2026/05/26
-
-
-
-
-
顧客の安全と安心をAIと人のアシスタンスサービスで追求
JTBグローバルアシスタンス(東京都千代田区)は、渡航先でのけがや荷物の紛失、言語の壁など、海外旅行に関わるトラブルを包括的にサポートしてきた。昨今では地政学リスクの高まりに応じ、自社の危機管理ソリューションを生かした出張者や駐在員の安全確保にも注力している。創業35年を機に、AIと人間、それぞれの長所を組み合わせたハイブリッド型サービスの展開を目指す。混沌(こんとん)とした時代の中、海外旅行に伴うリスクを低下させ、旅行者の安全をどのように確保するのか。鈴木章敬代表取締役社長に話を聞いた。
2026/05/19
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方