アサヒビール(東京)を除くビール大手3社は13日、10月のビール類(ビール、発泡酒、第三のビール)の販売実績を公表した。業界関係者の推計では、3社合計の販売数量は前年同月比で8%増加。このうち、ビールは18%のプラスと急増した。9月末にアサヒ親会社で発生したサイバー攻撃によるシステム障害で出荷が滞った分を、他社が取り込んだ形だ。
 発泡酒は、近年の税制改正で割安感が薄れて5%減、第三のビールは前年並みだった。
 会社別では、数量ベースで公表するサッポロビールは13%増。業界関係者は「サッポロとサントリーの業務用ビールは一部でアサヒと同じ器具を使用しているため、切り替えやすかったのでは」と指摘する。もっとも、サントリーは前年に限定商品を出した反動で横ばいだった。金額ベースで公表するキリンビールは、代替需要に加え10月発売のビール「グッドエール」が好調で19%増えた。 
〔写真説明〕積み上げられたビールのケース=資料(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)