トラックやバスの部品製造に必要な金型を下請け業者に無償保管させたなどとして、公正取引委員会は13日、下請法違反(不当な経済上の利益の提供要請)で、三菱ふそうトラック・バス(川崎市)に保管費用相当額の支払いなどを求める勧告を出した。

 公取委によると、三菱ふそうは昨年3月以降、トラック、バスのバンパーや動力を伝えるクラッチ部品を製造するための金型など5694個を長期間発注しないにもかかわらず、下請け61業者に無償で保管させていた。毎年1回、保管状況の確認作業も行わせていたという。

 公取委はまた、昨年1~12月、6業者に同法で定める期日までに代金を支払わず、計約3500万円の損害を生じさせたとして同社を指導した。

 中小企業庁が今年9月、公取委に勧告するよう求める「措置請求」を行っていた。

 同社は「今後の取引において同様の問題が再発することのないよう、運用の改善を徹底していく」などとしている。 (了)

(ニュース提供:時事通信 2025/11/13-18:25)

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