原子力規制委員会は20日、東京電力が再稼働への準備を進める柏崎刈羽原発(新潟県)で、テロ対策に関する機密文書を社員が無断で持ち出し、コピーしていたと発表した。現時点で社外への漏えいは確認されていない。
 東電は「当該社員をセキュリティー業務から外すなど厳正に対処した」とコメント。規制委の担当者は「東電から『業務を円滑にするための行為と捉えている』との報告を受けている」としており、事実確認を続けている。
 規制委によると、本社勤務だった社員が2020年、テロ対策に関する機密文書などを必要な手続きを取らずに保管場所から持ち出してコピーし、自席の机で鍵を掛けて保管。同原発に異動後の24年にも同様の行為をしていた。東電から今年6月に報告があった。 
〔写真説明〕東京電力柏崎刈羽原発=2024年8月撮影(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)