2019/01/08
防災・危機管理ニュース
Q7:今後サービスはどのように進化していくと考えていますか?
D:今後、企業が取り扱うデータは指数的に増加していくことが予想されます。他方で、企業のビジネスルールや行政当局の規制は常に変化し、その都度新しいデータ管理のルールを適用させていかなければなりません。
こうした変化に対してデータの階層構造を気にすることなく、ルール自体を変更することでデータ構成全体を変更できるのがオブジェクト・ストレージの強みを最も生かせるポイントです。
IoTやAIの世界もまだ走り始めたばかりで、今後新しいサービスが生まれれば、それに応じてデータ管理の在り方も急速に変わっていきます。おそらく今から1年後には今では想像できないようなサービスが生まれているはずです。オブジェクト・ストレージという考え方に興味をもってもらえれば幸いです。
Q8:最後に、具体的に御社が提供するオブジェクト・ストレージサービスについて教えてください。
箱根氏:弊社が提供する「StorageGRID」の特長を3つご紹介します。1つ目は拡張性です。オブジェクト・ストレージのメリットは、専用ソフトをインストールすることで、従来の物理サーバーをひとつの仮想空間に統合管理できることです。とくに弊社が提供する「StorageGRID」の特長は、距離の離れた事業所間のデータであっても、ベアメタル、仮想化マシン、アプライアンス、複数クラウド、テープまで、あらゆる格納形態のデータであっても、一元管理できるのが特長です。本サービスで管理するデータの最小構成は40TB程度としていますが、1サーバーあたりの上限は144PBまで。サーバーは幾つでも連結できるためシステム全体としての容量は無制限です。
2つの特長は開発スピードです。顧客企業のニーズに応えるかたちで、約6カ月に一度のペースで新機能をリリースしています。こうした取り組みが評価され、米国の市場調査会社IDCが2018年6月に発表した「世界のオブジェクト・ストレージ市場」において最上位にあたる「リーダー」の評価を受けました。
■「世界のオブジェクト・ストレージ市場分析」(2018年6月公表)
https://public.dhe.ibm.com/common/ssi/ecm/52/en/52017552usen/idc-marketscape-worldwide-object-based-storage-2018-vendor-assessment-6-2018_52017552USEN.pdf(出典:米市場調査会社IDC )
3つ目の特長はコストパフォーマンスの高さです。前述のように既存のデータサーバー資産を最大限活用することで、初期投資はできるだけ押さえることができます。またパブリッククラウドとオブジェクトストレージをハイブリッド利用することで、ランニングコストも業界標準のAWS「Amazon S3」をフルに利用するより割安に運用できるのが強みです。
(了)
リスク対策.com :峰田 慎二
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