2026/01/21
防災・危機管理ニュース
海外のスパイらはかつて情報収集の重点を軍事や政治に置いていたが、近年は、民間企業の先端技術などにシフトしている。警察当局は、携帯電話の無線基地局やスマートフォンのタッチパネルに関する技術情報などの漏えい事件を相次いで摘発する一方、企業にも対策を取るよう呼び掛けている。
警視庁は2020年、在日ロシア通商代表部の職員らに唆され電話基地局などの社外秘文書を取得したとして、通信大手ソフトバンク元部長を逮捕。大阪府警も同年、スマホのタッチパネルに使われる技術情報を中国企業に漏らしたとして積水化学工業元社員を書類送検した。
21年には神奈川県警が、データベースサービス会社から不正に軍事関係の文献を入手し、ロシア通商代表部員に渡した疑いで、元調査会社の経営者を逮捕するなど、摘発が相次いでいる。
警視庁は同年、プロジェクトチームを設置し、捜査と並行して、スパイの手口や技術流出対策に関する情報を国内企業に提供する活動にも注力している。
警察庁もホームページの専用サイトで、サイバー攻撃や不正アクセスによる情報窃取のほか、スパイ工作や経済・学術活動を通じた技術流出のリスクを指摘。企業に対し、接点のない外国企業からのSNSを通じたメッセージ▽「お礼」名目のプレゼントやごちそう▽見知らぬ外国人からの声掛け―などに注意するよう呼び掛けている。
政府は外国勢力による情報窃取を阻止するための「スパイ防止法」の検討に着手。昨年5月には、「重要経済安保情報保護・活用法」が施行され、重要物資供給網の脆弱(ぜいじゃく)性などの機密情報を取り扱うことができる人物を政府が認定する「セキュリティー・クリアランス(適性評価)」制度がスタートしている。
〔写真説明〕ソフトバンク元社員による営業秘密不正取得事件で、出頭要請に応じないまま出国する在日ロシア通商代表部の外交官とみられる男(中央)=2020年2月10日、千葉・成田空港
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
- 擁壁崩落、列車の運転士死亡=衝突・脱線で40人負傷―スペイン北東部
- 狙われる先端技術=相次ぐスパイらへの情報漏えい―企業に注意呼び掛け・警察当局
- 訪日客6000万人へ課題山積=日中関係悪化や観光公害が影
- UNRWAの施設解体=イスラエル当局
- 高速列車衝突、死者41人に=車両内から遺体―スペイン
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/01/20
-
-
-
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/01/05
-
年末年始にサイバー攻撃は約2倍以上増加する
サイバー攻撃のリスクは、平日よりも休日に高まる傾向がある。デジタルデータソリューション株式会社(東京都港区)の調査によると、年末年始にはサイバー攻撃が約2倍以上に増加することが明らかになっているという。
2026/01/04
-
能登半島地震からまもなく2年
能登半島地震からまもなく2年。災害対応の検証も終盤に入っています。浮上した課題を反映し、災害関連法も変わりました。来年はこれらの内容をふまえた防災・BCPの見直しが加速しそうです。発災直後から被災地を調査し、石川県の初動対応を振り返る検証委員会の委員も務めた金沢大学准教授の青木賢人氏に防災・BCP強化の方向を聞きました。
2025/12/25
-






※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方