2026/02/12
防災・危機管理ニュース
日中や米中の関係悪化で地政学リスクが高まる中、自動車業界では中国企業などから調達してきた半導体やレアアース(希土類)の安定確保が大きな課題となっている。昨年秋にはホンダが半導体を調達できず、工場を一時停止する事態も発生。懸念を深める業界では「個社だけでは対応しきれない」(同社の貝原典也副社長)として、部品メーカーとも連携して対処する構えだ。
自動車には多くの半導体が搭載されており、中国への依存度が高い。レアアースも電気自動車(EV)のモーターなどに使われ、6割超が中国から輸入されている。
昨年秋には米中対立の余波で、中国政府が中国系半導体メーカー「ネクスペリア」の製品供給を規制。ホンダは一部の海外工場で生産停止や減産を強いられ、販売が落ち込んだ。年間で1500億円程度の利益が下押しされる見通しだ。
レアアースを巡っては、中国の輸出規制による供給途絶が懸念されている。三菱自動車の加藤隆雄社長は「今年中盤までのレアアースは確保できているが、先行きの不透明感が強い」と話す。
各社は調達状況の把握を急いでいる。自動車業界は完成車メーカーの下に部品や素材を供給するメーカーが何層も重なる構造で、実際に半導体やレアアースを調達しているのは部品メーカーだ。ホンダの貝原氏は「これまで(調達を)部品メーカーに依存していた」と指摘し、連携を強化する考えを示した。
各社では、代替となる半導体の確保や調達先の多様化、レアアースを使わない部品の開発などを進めているが、いずれも時間がかかるのは確実。ある自動車大手では米中関係が悪化した昨春から「週単位で調達状況を精査する異常事態が続いている」(幹部)といい、供給途絶のリスクに神経をとがらせている。 (了)
(ニュース提供:時事通信 2026/02/12-18:53)
(ニュース提供元:時事通信社)
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