2026/05/02
防災・危機管理ニュース
日清オイリオグループなど食用油大手が6月から、家庭・業務用ともに値上げする。中東情勢の悪化による物流コストの上昇やバイオ燃料への代替需要の増大などが理由で、値上げ幅は1割から3割程度。4月に続く再値上げとなり、家計や外食産業への広範な影響が懸念される。
「オイルバリューは異常値の水準まで跳ね上がっている」。日清オイリオは短期間での再値上げの理由をこう説明する。オイルバリューは食用油の価格を決める際の参考となる指標の一つで、数値の上昇は採算性悪化につながる。一般的な水準は35~40%とされているが、今年3~4月は50%前後で推移。同社の藤井圭介製油統括部次長は「50%なんて見ることがない」と驚きを隠さない。
急上昇の理由に、植物性の油を原料とし、軽油に混ぜて使用される「バイオディーゼル」の需要の伸びが指摘される。マレーシアが中東情勢の悪化による原油の供給不足への対応で混合比率を高めた軽油の導入を決めるなど、化石燃料の代替として需要が増している。
各国のエネルギー政策も需要拡大に影響している。米環境保護局(EPA)は3月下旬、今後2年間のバイオ燃料の混合義務量の引き上げを発表。こうした規制強化による価格上昇圧力も指摘される。
植物性の油の需要動向について、日本エネルギー経済研究所の大森嘉彦氏は「燃料用途は意外と少ない」と指摘、食用と燃料用での深刻な原料の取り合いは起きていないとの認識を示す。ただ、今回の中東情勢を受けて「エネルギー供給源の多角化という観点からバイオディーゼルが注目される可能性はある。その際、食用との関係は当然議論されるべきだ」と指摘した。
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
- 大型連休、クマ対策強化=シェルターや看板新設―各地の観光地
- 生成AIは「猛獣」=民事訴訟ですぐに使えず―最高裁の今崎幸彦長官
- 食用油値上げ、中東情勢が拍車=バイオ燃料需要拡大も圧力
- 三重、奈良、和歌山で震度4
- 山林火災、鎮圧を宣言=発生から11日目―岩手・大槌町
おすすめ記事
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/04/28
-
-
-
サプライチェーン対策「行っていない」が49.7%~BCP策定状況は頭打ち、実効性に課題~
内閣府は、令和7年度における「企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」についての結果を発表した。2007年度から隔年で実施しているもので前回の令和5年度時点での調査以来となる。それによると、近年災害時などで課題になっているサプライチェーンの対策について、「サプライチェーン強靭化への取組を行っているか」との設問に対し、「行っていない」が49.7%と最も高く、次いで「行っている」が25.9%、「現在検討中」が20.7%となった。
2026/04/26
-
スマホ通知が号令、災害の初動対応訓練を開発
半導体製造装置大手の株式会社ディスコ(東京都大田区)は、平時のコミュニケーションツールを使ったさまざまな危機事案に対応できる初動対応訓練の仕組みを開発し、実践を続けている。メンバーが、危機を発生させる運営チームと対応チームに分かれ、業務中に突発的に危機事案を模擬的に発生させるとともに、通知を受け取ったチームは、即座に、訓練を開始する。リアリティーを追求した結果、たどり着いた手法だ。
2026/04/20
-
-
-
-







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方