米国とイランが戦闘終結の覚書に合意したことで、中東情勢を巡る地政学リスクはひとまず後退した。ただ、高値で代替調達した原油やナフサの物価への波及は当面続き、物流網の正常化にも時間がかかる見通しで、日本経済にはなお爪痕が残る。合意後も交渉次第で再び状況が逆戻りする可能性もあり、不透明感は払拭されていない。
 中東情勢の影響が本格化する前の2026年1~3月期の実質GDP(国内総生産)は、年率換算で前年比1.8%増とプラス成長を維持した。しかし、ホルムズ海峡の事実上の封鎖により、原油の価格急騰や調達不安から企業の景況感や消費者心理が急速に悪化。5月の景気ウオッチャー調査では、2~3カ月先の景況感の見通しを示す先行き判断指数が40.7と、好不況の分岐点である50を大きく下回った。

(ニュース提供元:時事通信社)