コンテナを扱う港湾のイメージ(写真:Adobe stock)

輸出入の物流の要となる港湾でのサイバーセキュリティ対策の強化を図るため、国交省は6月26日、港湾のコンテナの積み下ろし作業などを担う一般港湾運送事業者などを対象とした「セキュリティ連絡会」を開催した。2023年夏には、攻撃を受けた名古屋港のシステムが、数日間にわたって停止する実害が現実化した分野だ。連絡会には事業者のほか、港湾管理をする自治体などが参加し、ネットワークの構築や知見の共有に取り組んだ。

国交省は5月下旬に、国内の重要インフラも対象になるリスクがあるとして、航空や鉄道、物流などの6分野の業界団体代表らが集まり情報共有したことを受けた流れで、今回の会合が開催された。

全国で280人が聴き入る

この日は、東京都港区のリアル会場を拠点に、北海道や九州など9会場をオンラインで結んで開催。全国の港湾運送事業者のほか、オブザーバーとして港湾管理者や港湾運営会社などが加わり、参加者は約280人に及んだ。

発言する末満氏

連絡会の冒頭、あいさつに立った国交省港湾経済課長の末満章悟氏は「港湾運送分野でもIT化が進んでいる。当たり前のようにシステムで業務が稼働しており、停止することは想定されていない。だが、実際にサイバーセキュリティの担当者は日々、当たり前の世界を作り上げていくことに、社内で苦労されていると思う」とねぎらった。

一方、連絡会の開催に至った理由として、他の事業者の事例を参考にできる機会が欲しいといった要望が寄せられたことなどを挙げて、「同業の事業者で同じ立場にいる担当者の方々が、横のつながりや関係性を築いてもらい、困ったときに相談し合える連絡体制をつくっていただきたい」と述べた。