2026/08/05
防災・危機管理ニュース
最大震度7を観測した地震で大きな被害を受けた熊本市では、ペットと一緒に寝泊まりできる避難所が被災当日に設置された。専門学校「九州動物学院」が校舎の一部を無償提供した。避難者数減少で既に受け入れは終えたが、利用者からは「本当に安心できた」と感謝の声が寄せられた。
災害時、ペットの鳴き声や臭いを理由に避難所生活を諦める飼い主は多い。そこで同校は10年前の熊本地震の際、ペット同伴可能な避難所を初めて開設した。2021年には運営について市と協定を結んだ。
地震が起きた7月28日の夜に設置された避難所では、獣医師17人が交代で待機してペットの容体変化に対応したほか、学生もボランティアとして活動。避難所には今月2日までに延べ48世帯83人がペットの犬や猫、ウサギと共に避難した。
熊本市の本田浩則さん(61)は地震当日の夜、妻と13歳の愛猫「みかん」と避難所へ駆け込んだ。みかんには当時脱水症状があったが、避難所で安静に過ごして回復したという。
本田さんの自宅は家具の倒壊などで生活できる状態ではなかった。避難所には猫砂や毛布が準備されるなど環境も整備されており、本田さんは「一緒に避難できて良かった。本当に安心できた」と胸をなで下ろした。
避難は市外からも。7歳と8歳の小型犬2匹を連れ、宇城市松橋町から来た高岡朋子さん(30)は車中泊中にSNSで避難所の存在を知った。犬用おやつなどの提供もあり、「このような避難所は周りになく、助かった」と感謝した。
九州動物学院の徳田竜之介理事長は、被災時のペットの熱中症リスクを指摘した上で、「ペットも家族の一員。どんな動物も受け入れるつもりだ」と話した。
〔写真説明〕ペット同伴が可能な避難所に身を寄せる本田浩則さん夫妻と愛猫「みかん」=7月30日、熊本市
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/09/15
-
-
-
-
防災は面白くないと広がらない
地震が起きたとき、スマートフォンに通知された情報を頼りに避難を判断することが多いだろう。緊急地震速報の情報から、いまどのように動くべきかを判断できる、そんな身近な危機管理を習慣づけた1 社が、アールシーソリューション(東京都新宿区)だ。2010 年に提供開始したスマートフォンアプリ「ゆれくるコール」は、緊急地震速報を受信できるアプリとして多くのユーザーが利用している。代表取締役の栗山章さんは、数多くのユーザーに防災の重要性を広めてきた一方で、ビジネスとして成り立たせる難しさにも直面してきたという。これまでのサービス開発の経緯や、防災ビジネスへの価値観を聞いた。
2026/09/09
-
被災施設への再入場判断「戻ってはいけない」では解決しない避難後の問題
大地震が発生し、安全な場所へ避難して一息つくと、人々には「ひとまず危険のピークは過ぎた」という根拠なき安心感が芽生える。そして、さまざまな理由で「避難してきた場所に戻りたい」といった気持ちが生じる。しかし、被害がどの程度なら戻ってよいのかについての明確なルールや事例は、どこを探してもあまり見当たらない。 国には応急危険度判定という仕組みや、施設管理者が建物を緊急点検するための指針などもある。が、これらは避難直後の「戻りたいニーズ」に応える仕組みではない。ここに、避難直後の「再入場」という古くて新しい問題がある
2026/09/09
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/09/07
-
-
-
暗黙知を形式知へ、10年の徹底改善が生きた
熊本市の工務店・新産住拓株式会社(小山英文社長)は、2016年の熊本地震や近年相次ぐ豪雨災害を通じて災害対応を磨き上げてきた。発生当日は、約3割の社員が定休日で社長も不在という条件下にもかかわらず、地震発生から50分で社員の安否確認をおおむね完了し、2時間後にはホームページや顧客専用サイトで被害受付を開始した。
2026/08/24





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方