2026/08/06
防災・危機管理ニュース
近年の猛暑に伴い、8月6日に広島市内各地である慰霊祭の開催方法が見直されている。遺族らが高齢化する中、熱中症防止に向け、式典のライブ配信や開始時間の前倒しが進められている。
旧制広島県立広島第二中(広島二中、現県立広島観音高)1年生は、爆心地から約500メートル付近で屋外作業中に被爆し、その場にいた320人超の全員が犠牲となった。広島二中の同窓会は毎年8月6日、広島市中区の平和記念公園に建つ碑の前で慰霊祭を行っている。ただ5年ほど前からは熱中症による搬送者が増えたため今年初めてライブ配信を決めた。
6日の慰霊祭は同窓会長や観音高代表ら約10人で行い、その様子を配信する。同高敷地に屋内視聴会場も設ける。同窓会の担当者は「特に遺族は碑の前で慰霊したい気持ちが強いが、暑さ対策に限界を感じた。慰霊祭を続け、若い世代に継承するためより良い方法を模索したい」と話した。
犠牲になった広島二中1年井尻智夫さんの姉中川峰子さん(96)は「あの碑に行けば弟に会える気がする」と語る。ただ高齢のため慰霊祭への参列は数年前から見送っている。中川さんは「方法の見直しは仕方がないが、若い人に記憶を引き継いでほしい」と願う。
生徒と教職員計369人が犠牲となった旧制広島市立中(現市立基町高)の慰霊祭は今年、開始時刻を例年より30分早い午前9時半に決めた。平和記念公園で6日に行われる市主催の平和記念式典でも、ミスト噴射の扇風機を設置し屋内会場で中継するなど、暑さ対策を強化している。
〔写真説明〕平和記念公園内にある碑の前で行われた2025年の「広島二中」慰霊祭=同年8月6日、広島市中区(同窓会提供)
(ニュース提供元:時事通信社)

防災・危機管理ニュースの他の記事
- 長崎、熊本、鹿児島で震度4
- ドローン企業社長、車爆破で重傷=ロシア中部、暗殺未遂か
- ホルムズ新航路「大部分が領海内」=イラン、管理強化を要求
- 煙突強度、地域差も=識者「耐震化の点検必要」―熊本地震
- 猛暑の影響、原爆慰霊祭にも=ライブ配信や時間前倒し―高齢遺族らの熱中症防止・広島
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/08/05
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/08/04
-
-
-
令和8年熊本地震 猛暑の被災地で熱中症を避ける
最大震度7を記録した令和8年熊本地震。熊本県内では400超の避難所が開設され、約9千人が避難している(29日時点)。真夏の避難生活は、熱中症の危険性を確実に高める。しかもこれからは、猛暑・酷暑下での復旧活動が本格化し、多くの人々が被災地で活動する。現地で熱中症をどう防いだらいいか。熱中症と災害医療に詳しい、さいたま赤十字病院高度救命救急センターの席 望医師に対策を聞いた。
2026/07/30
-
令和8年熊本地震 広がるデマ、どう見分ける?SNSとの向き合い方
28日に発生した最大震度7を記録した熊本地震では、早くも豪華寝台列車「ななつ星」が脱線したなどのデマ情報が広く拡散された。災害のたびに、広くSNSで拡散される情報にどう向き合えばいいか。デジタル空間の情報分析を専門とする Japan Nexus Intelligence の竜口七彩氏に聞いた。
2026/07/29
-
-
事例研究で有事に備え、組織の体質改善で形骸化を防ぐ
組織レジリエンスの強化やサイバーセキュリティーの向上、サプライチェーンの強靭化など、危機管理やリスク管理担当者が関与する領域は年々拡大している。変化する社会状況にあわせ、担当者はどのように学び、備え、対応することが求められるのか。森総合研究所代表の森健さんは、自治体と企業で危機管理担当者としての経験を積み、現在はコンサルタントとして、企業や団体の危機管理の支援を手がけている。自身の経験を踏まえ、危機管理の担当者にどうアドバイスしているのか、話を聞いた。
2026/07/27
-
-





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方